閃音の想いの原点
閃音視点です
▂▂▂▂▂▂▂
私が唐太と知り合ったのは中学2年の頃だった
その頃の私は調子に乗っていた
小学校2年生からやっていた少林寺拳法がどのくらい男に通じるのか試したかったのかヤンキーに片っ端から喧嘩を売っていたのだ
「はっ!」
ドムッ!
「ぐはっ!」
「せい!」
バギィ!
「グペッ!」
「ふぅ…………大した事ないな!」
「てめぇ……覚えてろよ……!」
「あはは!そんな漫画みたいなセリフ初めて聞いたよ!」
「この野郎………!」
………………本当に、今思い出すと恥ずかしい………!
こほん!とにかく、調子に乗ってたんだ
でも、やっぱり私は弱かったのだろう、ある日、
「んー!んーーーーー!!!」
「言ったよな?覚えてろって」
攫われた
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「随分好き勝手やってくれたなぁ?おい」
「クソっ……!大人の力を借りるなんて卑怯だぞ!」
「は?なに、俺らを聖人君子とでも思ってんの?」
「ギャハハハ!そいつぁ傑作だ!」
「ちくしょう……!」
私は、とにかくこいつらをぶっとばす事だけを考えていて、
「お?よく見りゃ体は貧相だが可愛い面してんじゃねぇか」
自分が女だという事を忘れていたんだ
「ちょうどいい!殴られたお詫びに楽しませて貰おうか!」
「おぉ!そりゃいい!」
「その勝気な面が泣き顔に歪むのが目に浮かぶぜぇ!」
「ひっ…………!」
「ギャハハハ!可愛い面もできんじゃねぇか!」
「いいねぇ!そそるねぇ!」
「それじゃあ、楽しませてもらおうか!」
「ひっ!嫌ぁ!嫌だぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ギャハハハ!誰も来ねぇよ!ここは街から遠く離れた廃屋だからな!」
「嫌ぁ……嫌ぁ……」
その時、私は悟った
「んじゃ、遠慮なく!」
私は、どうしようもないバカだったのだと
救いようのない、ただのバカだったのだと
「誰か………助けてよぉ!」
その時だった
「いただきまー……」
ドゴォン!
「…………あー、女の子の悲鳴が聞こえたから思わずドア蹴り壊しちまったんだが……これ弁償とかしなきゃダメ?」
とぼけた事を言いながら、私を救いに来てくれた白馬の王子様の事を好きになったのは
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