兄心は壊れやすい
「え?!じゃああの時1週間休んだのってそれなのかい?!」
ん?あの時?
「いつだっけ?」
「1年前の6月の終わり!もう少しで期末テストだって言うのに1週間も連続で休んだから気になってたんだ!」
お、おぉ……
「よく覚えてたな、お前」
記憶力いいなぁ
「ばっ……!私はただ友達として!心配しただけ!勘違いしないでくれたまえ!」
「何を勘違いしろってんだよ……まぁ、心配してくれたのは嬉しいな、ありがとう」
ホントにいい友達を持ったなぁ……
「っ~~~~~~~!…………………なんでそんな事言うんだよぉ!バカぁ!」
ん?どうしたんだろう……
「閃音?なんか顔真っ赤だけど……」
「お兄ちゃん」
あ、戻ってきた
「おかえり陽久留」
「ただいまお兄ちゃん♪それより……」
ん?また雰囲気が……
「閃音先輩?そのお兄ちゃんにへの態度は私に対する宣戦布告と取っていいんですね?」
「陽久留?なにを言って……」
「お兄ちゃんはちょっと黙ってて!」
「……………ひ、陽久留が、お、俺に黙っててって………とうとう反抗期が……グスッ」
もうダメだこれ、死ぬしかない
「ちょっと死んでくる……」
「お兄ちゃん?!」
「唐太?!」
あはは~空が青いなぁ……
「急にどうしたの?!お兄ちゃん?!」
「そうだよ?!どうした唐太?!」
だって……
「陽久留に黙っててって言われた……初めて陽久留に怒られた……反抗期だ……つまり死ぬしかない」
「どういうこと?!」
「…………これから家でも陽久留になんか言われると思うと……………耐えられる気がしない」
陽久留に罵倒されるぐらいなら死を選ぶ……
「お兄ちゃん大丈夫だから!反抗期じゃないから!怒ってるわけじゃないから!」
え?
「ほ、ほんとか?俺の事嫌いになったわけじゃないのか?」
「そんな事ありえないよ!!!お兄ちゃんを嫌うなんて地球が崩壊してもありえないよ!」
「そ、そうか……!」
よかった……!
「はぁ…………♡でも不安になるお兄ちゃんも可愛い……」
な、なんで陽久留は恍惚とした顔してるんだろう……
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