兄妹デート⑤

「むぅ………露骨に話をすり替えられた」


 だってそうするしかないんだもん!理性が今にも吹き飛びそうなんだもん!


「まぁいいや、一緒に住んでるだもん、これからまだまだチャンスはあるよね」


 丸聞こえですよ!


「よし!じゃあ行こっか」


「お、おう」


 切り替え早いなぁ………そういう所は別の場面で活かして欲しいよ……





 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂





「ここだよ!お兄ちゃん」


「え?ここ?」


 カフェ………なのか?外見めちゃくちゃ和風なんだが……


「ここね!すごいんだよ!和と洋が混ざってて抹茶もコーヒーもあるんだよ!」


「おお!それは面白いな!」


「でしょでしょ?!早く入ろ!」


「おう!」


 カランカラン


「いらっしゃいませ~」


「おお……」


 すげぇ!外見和風なのに中は洋風だ!


「何名様で?」


「2名で」


「かしこまりました、こちらの席へどうぞ」


「ありがとうございます」


 ふぅ……


「やっと一息つけたな」


「そんな事より早くメニュー見よ!」


「お、おう」


 よっぽど楽しみだったんだな……


「ふわぁ~!わらび餅にパフェもある!あ!これすごい!グランド抹茶アイスパフェだって!」


 …………ふわぁ~、だって!何この子!超可愛いんだけど!


「……………………よし!決めた!すいませーん!」


「はい、ご注文をどうぞ」


「えーと、きなこ餅にみたらし団子、コーヒーゼリーに、あとグランド抹茶アイスパフェも!お兄ちゃんは?」


「あ、え、おう、えーと……俺はサンドイッチで」


「かしこまりました、少々お待ちください」


「…………………なぁ、陽久留」


「ん?なに?お兄ちゃん」


「お前……そんなに食えんのか?」


 とんでもねぇ量頼んでたよな?


「ふっふっふっ………甘い、甘いよお兄ちゃん!」


 あ、なんか始まったな。とりあえず乗っておこう


「な、なんだって?!」


「スイーツを目の前にした女の子には……」


 ゴクリ……


「お腹いっぱいという概念は無いのだー!」


 ………………うん、分かった、分かったからね?


「立ち上がって決めポーズをしないでくれ……恥ずかしいから」


「あっ………」


 朝早いからほとんど人がいないのは良かったけど……それでも恥ずかしい!

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