第67話 本気

私は、米を買いにスーパーへ向かった。


いつものように腰は爆発していて、米を買えるのか心配だった。


米売り場に向かうと、5キロと2キロがあった。


「まあ、言うてもうちの猫様2人は4.8キロと5.8キロだからっアアッ!!」


私は5キロを持ってみた。下半身全体で5キロは持てないと警報を出していた。


2キロに変えると、ギリ行けることが分かり、私は2キロで一番安いお米を選んだ。


「これはもう重い、無理。これはご褒美必要。」


私は帰りに近くのコンビニに寄り、大好きな冷凍フルーツとananを買った。



私は昨晩お風呂の中で、かまいたちさんの動画を見ていた。


芸人沼だなあ、なんて思いながら雑誌を買わないことを決めていたはずだった。


表紙に推しの名前、裏表紙にかまいたちさん。


これは買うしかない、と私の中の女性ホルモンが大量に分泌された。


かまいたちさんの特集を早く見たいと、帰り道は何度も休憩を挟みながら家についた。



買ったものをしまい、雑誌を軽く開くとそこには尊いご尊顔。


「~~~~ッ。」


私は深いため息をして、雑誌を閉じた。


一旦お昼ご飯を食べてから、ゆっくり読もう…。



「アアッ~~~~~~~~~~。」


お昼を食べても結果は変わらず、尊いものは尊いのだった。



最初は嫌だった湿布の匂いも、今ではそれがしないと安心できないくらいに私の腰は限界だった。


薬剤師の人にいつもの倍心配されるほどだった。


ヘルニアふざけんな、実習はおろかサークルのライブも行けず孤立してるわクソ。


酒を流し込むしかない、と木曜日に作り置きしたおつまみを確認しお風呂に入った。




個人的見解です。


「鍛え上げられた上半身の中だったら、腹筋のシックスパックよりも、股関節に沿ったよくわからんあの線がよくない?」


「鎖骨とかえろいよね。」


「スーツ着て帰宅した時に見える、ネクタイ緩めるときの手の筋と緩めた後に見える鎖骨や首筋って本当に尊いよね。」


「髪の毛が少し長い人が、邪魔だわって言いながらくくってるところっていいよね。」


「可愛い顔してるのに、手とか声とか喉とか鎖骨とかあらゆるところで雄を出してくる推しやばい。」


「いつもはワックスとかつけないのに、たまに必要だからってワックスつけたときの男の人っていいと思う。あと、それを褒めたときの照れた顔ね。」



他にもたくさんあるけど、親友と今まで語り合ったことです。


うちの猫様は、父を椅子兼ちゅーるの民としてこきつかっているようです。


きゃわたんと連絡が来ます。はいはい、きゃわたんきゃわたん。

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