第16話 ママとしての自覚

悠陽におはよう、と挨拶をすること


今日はそれしかできなかった


学校には行っていない


親不孝ものである


しかし、私はママになったのだ


この世にいなくても、ママであることは変わりない


悠陽のことをお腹に宿したのはこの私なのだから


悠陽を宿してから、死にたいと思うことがなかったと振り返った


アレルギーの食べ物も食べられるようになった


逆に食べられなくなったものもある


私の母が私を妊娠していた時に醤油ラーメンを口にすることができなくなったと聞いていた


私も母になったのだ、そう思った


両親には、いつか結婚する時にしっかりと話す、と決めた


悠陽のパパにはまだ言えていない


なぜなら、クズの対応をされたから


きっと話したら、またクズなことを言われるだろう


悠陽、ごめんね


パパと会わせてあげられなくて


きっとパパは悠陽のこと傷つける


それを見たらママはパパのこと傷つける


そんなことは悠陽は望んでないって思ってるの


ママは、悠陽のことをいつまでも忘れない


悠陽、大好きよ



私は今日も廃人だった


明日も廃人


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