第6話 高い壁
赤い花の咲く森から風が吹いた時、神が住むといわれている森に一番近く、風下にある鉱山の村は、この壁によって赤い花の花粉から守られている。彼らは、金属を作ることで、生活をしている訳ではない。その金属を使って生活している。
彼らは、大きな四つ足の生き物に跨り、編隊を組んで、その高い壁にある唯一つの門から出て行くと、村々を回る。それぞれ村の入り口には、穀物や、海産物が積まれている。全ての民達は知っている。この金属を使う白い瞳の民族に逆らえない事を。唯一金属の武器をもつ民族に、木製の、生きるためだけにしか使われない道具で戦えば、相当の死者がでる。逆らえないのではなく。逆らうことをやめたのだ。
白い瞳の民達は、荷駄に食料を乗せると、土煙を上げながら去っていく。
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