32 少女と大遠征(3)
「ず、随分数が多いですね。」
「そうね。オーネットが根源を早く絶ってくれれば良いのだけど。」
ハル、ノア、アリスの3人は2人でハルを守る様に陣形を固めると、森の奥深くでアンデッドの群れと敵対していた。ノアとアリスが次々と湧き出るアンデッドをなぎ倒し、そんな二人へハルが魔力供給を絶えず行なう。
「ありがとうハルちゃん。やっぱりハルちゃんの魔力譲渡はすごいわね。」
「これくらいしか出来ませんから・・・。」
「うふふ、前に解毒してもらった時のことを思い出すわ。」
「それは思い出さなくていいです!!!」
ノアも普段は回復魔法を使ってばかりいるが、それでも四賢聖。並大抵の魔法師では敵わない程の魔力量を誇る。そこにハルの魔力譲渡の力が加わり、一瞬にして目の前のアンデッドを次々と葬っていった。
そして並外れた実力を持つのは隣に立つアリスも同様で、元々剣を扱う戦闘スタイルが得意なのか、剣技と土魔法の地形変化を織り交ぜ一瞬にして魔獣を切り裂いていく。
(このペースなら朝まではかからなそうかな。)
周囲を警戒しつつも積み上がっていく魔獣の亡骸を横目にそんな事を考えたハルであったが、好調に思えた魔獣討伐など、当然前哨戦にしか過ぎずーーー
「あ、アリスちゃん危ないっ!」
アリスの土魔法を掻い潜り、アンデッドのうちの一体がどす黒く朽ちた爪をアリスの傷一つない柔らかな頬目掛けて伸ばす。そんなアンデッドの攻撃からアリスを守ろうとノアが雷撃を繰り出そうとしたその時ーーー
「ノア様、すみません。」
「え?」
アリスは表情を変えぬままひとり呟くと、流れる様な動きで一瞬にしてアリスの背後へと回る。そんなアリスの突然の行動にどうしたのかとアリスを見るハルだったが、その視界は瞬きする間も無く真っ赤に染まった。そして、目の前に広がる悪夢の様な光景をその瞳一杯に写す。きっとこの先何度も回顧するであろう、心から慕っていた藍髪の少女の真っ白な肌に、鮮血が散る情景を。
「・・・・・ノア様?」
ノアから数メートル離れていたハルの顔に液体が数滴降りかかる。そしてスローモーションの様に斜めに倒れていくノアの体。その液体がノアから噴き上がった血飛沫である事を、ハルもすぐに理解した。アリスが斬ったのだ。ノアの右肩から左腹に、大きく。素早い斬撃は、その深さを象徴する様にみるみると倒れ伏したノアの制服を染め、地面へと血溜まりが広がって行く。
「そんなっ!ノア様!ノア様っ!」
慌ててノアに駆け寄り回復魔法を施そうとするハルであったが、その体はアリスの拘束魔法によって雁字搦めに拘束され、細い体はミシミシと骨が音を立てる程締め上げられながら宙へと持ち上げられていった。
「魔力を、今魔力を渡しますからっ、回復魔法もっ、ノア様っノア様ぁぁぁぁぁ!!!」
唯一自由になる口でハルが必死にノアの名を叫ぶが、うつ伏せに倒れたノアがそれに答える様子は無い。どくどくと心臓の鼓動に合わせてノアの周りの地面が真っ黒に染まっていく。
(回復魔法じゃ届かない・・・っ!)
「魔力だけでも、魔力だけでもっ・・・!」
魔力だけでも渡せばーーーそう思い動かないノアへ魔力譲渡を試みるハルだったが、それは更なる敵の襲来によって叶わずに終わった。
「あらあら大事な魔力は私達の為にとっておいて貰わないと〜」
「あはははっ!久しぶりねえ、アリス。犬は犬らしく、今度はちゃんと躾た通りに出来たみたいね。」
声のした方、上空を見上げずとも、絶体絶命であった状況が、更に絶望的な状況に変わった事は、背筋を走る悪寒とビリビリと震えだした周囲の空気で一瞬にして悟った。
闇夜に紛れる様に現れたのは2人の女。ひとりは真っ黒なウェーブがかった髪に、露出度の高い黒い服を着ており、魔女の様な真っ赤な唇をひと舐めしてノアを見下ろしている。
もう一人は緑と紫の縮れた長い髪ーーーそして、わき腹に入れられた蛇の刺青の様に、細く黄色い目を獰猛に輝かせる背の高い女だった。
「うふふふふふ、ノアちゃんじゃない〜」
二人のうちの一人、黒い女がうつ伏せに倒れるノアを頭上から眺め、恍惚とした表情でそう呟く。
「ダメよこんな所で死んじゃあ、私がたっぷり可愛がってからじゃないと♡」
黒い女はそう言うと回復魔法の様な紫色の淡い光をノアへ施し始める。やがてピクリと動き出すノアの指先。そして瞳にもうっすらと光が戻り、弱々しく顔を横に向けて自らを見下ろす黒い女を視界に映すと、驚愕した様に目を見開いて枯れた声で呟く。
「・・・イザ・・・ベル・・・ハルちゃん、逃げて・・・」
「イザベルって・・・」
ーーーイザベル。
グルゴ・パラン襲撃の際にオーネットが言っていた名前。そしてその力はあのオーネットでさえも叶わない程と聞いている。だが当然、ノアに言われたところで拘束魔法で身動きの取れないハルが逃げる手段などなく、
「まさか逃げようとしてるの?」
バシュッッ
「ぐっあああっ」
蛇の刺青の女がハルへ手を翳した瞬間、無数の風の刃がハルの制服、そしてその下の柔らかな肌を引き裂き、じわじわと全身を真っ赤な血で染めあげる。
「さて、そんなに時間も無いし始めようかしら。アリス、この女を下ろしなさい。」
「うぐっ」
蛇の刺青の女の言葉に、アリスは無表情のままハルを見るとその体を地上へと落とした。鈍い音と共にハルの体が硬い地面の上に転がる。
「それじゃあさっさと魔力を貰うわよ。」
「魔力…!?」
(まさか、魔力譲渡させる気!?)
女は拘束されたまま倒れるハルに跨ると、ボロボロに破けたハルの制服を長い爪で剥ぎながら、歪んだ表情で高笑いをする。
「ククッ、これで、これでやっと、私は一位になれる。そこの汚いアリスやあの醜いセシリアも超えて、今度こそ一位に!!!あはははははははははは!!!」
(この女、完全にいかれてる・・・っ)
ハルが動けない体でどうにか抵抗しようともがくも、アリスのかけた拘束魔法はびくともしない。
「アリス、アリスっ、お願い、助けてアリスっ!正気に戻って!!!」
ハルは少し離れた所に立って無表情のままこっちを見ているアリスに向かって必死に叫ぶが、アリスの表情が変わる事は無い。
「あはははっアリスアリスって、いくら呼んでも無駄よ。もうこの馬鹿な女に心は無いの。ずーっと最初から、あんた達は裏切られてたのよ。いつでも最高の気分ね、大切な人に裏切られて絶望した弱者を蹂躙するのは、あははははははっ」
「嫌っ離してっ!」
(アリスが裏切るなんて嘘だ。アリスはこの人達と絶対に何かが違う。)
しかし、アリスが拘束魔法を解く気配は無く、硬く冷たい土の上で下着をも乱暴に破かれたハルの肌を女の手が這う。
「確かネメシス様のお話では、あなたが気持ちよくなってくれないと魔力譲渡されないんだったかしら?」
蛇の女は「まるで淫魔ね」とハルを蔑む様に見下ろすと、胸元から小さな革の入れ物を取り出し、その中から小さく真っ黒な丸い何か摘むと、ハルの口に押し当てた。
「ヘリヒマミュア」
「・・・・ぅぐっ」
漆黒の丸い物体が碌な代物では無い事は明白であり、ぎゅっと口を結んだハルであったが、そんなハルの抵抗など全く意に介さず、女は魔法を唱える。
するとハルの体は意志に反して口元に突きつけられた黒い物体をゴクリと飲み込んだ。
「・・・・・・っがぁっ!?」
そして喉を通過した物が、感覚の無い胃の方へと落ちた様に感じた瞬間、ハルの体を電撃が突き刺す様な衝撃が走り、地面から僅かにハルの背中が浮き上がった。まるでその衝撃は、性行為中に訪れる快感の頂点、頭が真っ白になり全身の神経が剥き出しになる様なあの感覚の様でーーー
「あははははっ、その顔最高っ!!!ちょっと時間がかかっちゃったけど、ちゃんと準備してきて良かったわぁ。この薬はね、本物の淫魔の体液や淫魔が操る魔法から編み出した、あなたの為だけの稀少な薬。人間の持つ全ての神経にひたすら快感を与えるのよ。って、もう聞いてないかしら。」
「あがぁっ、ああっ、あああっ!!?」
(苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい)
地面を掻きむしりながら、壊れた人形の様にハルの体が何度も何度も痙攣を起こし、全身の筋肉に力が入る。呼吸をする間も無く訪れる怒涛の快楽に、ハルの体を流れる魔力の流れが目の前の女に向かって動き出すのを感じた。
「あああああああっ!!!」
絶対に目の前の女へ魔力を渡す訳にはいかない。
しかし、意識を保つ事すら叶わない程の快楽の波の中で魔力を留める術など無く、ハルの体中の魔力がゆっくりと女へと流れ込む。
「いやっ、いやあああああっ」
「くくくくっあははははっ!!!最高よっ、ずっと求めてたのはこの感覚!!!そしてこの力!!!これで私は、やっと頂点になるのっ!!!!!」
背骨や肋骨が折れそうな程に地面の上で跳ね上がり、叫び声を上げて全身の神経から流れ込む快感を逃そうともがき苦しむハルの横で、女は高らかに笑い声をあげて魔力の流れ込んだ手を見つめる。
「リリー、早く回収しないとネメシス様に怒られるわよぉ。私はノアちゃんを貰って先に城に帰ってるわ〜」
イザベルは狂った様に笑う蛇の女にそう言うと、意識を取り戻したノアの体を抱え、夜空へ軽々と飛び立った。
そして残された、リリーと呼ばれた女と意識を失いながらも体を痙攣させ、うめき声をあげるハル。そして少し離れた場所で何の感情も抱かないかの様な瞳でその様子を見つめるアリス。
「あはははははっこの力、この力があれば私はもうっ」
リリーは緑と紫の髪を振り乱しながら踊る様に四方へ魔法を解き放つ。その風魔法は明らかに通常の魔法士を越えた威力で竜巻状に広がり、木々、そして地面でさえも抉り飛ばす。
「もっと、もっと魔力を渡しなさいっ!もっと、もっとぉ〜!」
「ぐあああぁっ」
リリーの指先が倒れたハルの頭部に触れると、膨大な快感の波に耐えきれず吹き飛んだハルの意識を一瞬で覚醒させる。そして再度訪れた地獄の渦にハルの口から叫び声が上がる。
「もっともっともっともっと、さぁもっともっともっともっと魔力を寄越しなさいぃぃぃぃ!!!」
「ぁぁぁあああああっ」
もう意識を失わせまいとハルの頭部を掴むリリーの指。そして全身を切り裂く様に撫でる風魔法の刺激さえもハルの体では快感の信号として伝えられ、その暴力的な快感に発狂する事も許されず、ハルの華奢な体は折れんばかり折り曲がり、頭を振り乱す。
「あはははははっ苦しい?苦しい?もう死にたい?殺して欲しい?いひひひひひっでも殺してあげな〜〜〜いっ」
「あががっ、げほっ、ぉえっ、うえっ」
森の中に響き渡る、ハルの血を吐く様な絶叫。数秒が数時間に感じる程の地獄の様な苦しみの中で、吐瀉物にまみれぐちゃぐちゃになったハルの顔を楽しげにリリーが見やる。しかし、ハルの透き通った桃色の瞳にはまだ僅かに光がありーーー
「・・・あ?なんだよその目は?セシリアだってここには助けには来ねえんだよ、なんで、なんでお前までそんな目で、私をっ、私をぉぉぉおおおお!!!」
高笑いから一転、憎悪で顔を歪ませたリリーがその左手の指先に漆黒の風魔法を宿し、眼球を抉り取らんとハルの右目に突き刺した。
そして、夜空へと噴き上がる鮮血。
しかし、その鮮血は瞳を抉られた筈のハルの視界にもしっかりと映っていたーーーボトリと音を立てて地面に落ちた、リリーの左腕と共に。
「・・・あ、ああ、あああああああ!!!!!」
胴から切り落とされ枝の様に転がる左腕と、飛び散る血飛沫を必死に右腕で抑えながら絶叫する緑と紫の女。
「・・・いつも、私は遅いわね。」
耳をつん裂く様な甲高い声で叫ぶ女を氷よりも冷たい瞳で見つめ、酷く消耗したハルを回復魔法をかけつつ抱き上げる少女。
「セシリア、様っ、私の魔力が・・・あの女に・・・」
掠れた声でそう呟くハルの頬を、青髪を風に靡かせたセシリアがそっと撫でる。
「もう大丈夫よ。辛かったわね。あなたの体を蝕んでいた魔法もいずれ消える。ここで休んでいて、すぐに戻る。」
セシリアはハルへそう声をかけると、女の方へと振り返った。
「リリー=ジョバーニャ。聖レヴァンダの第一位の貴方がなぜこんな真似を。」
「腕が…腕がァ……くくくっあはははははははっ」
リリー=ジョバーニャと呼ばれた女は、ヨロヨロと立ち上がると、再び猟奇的な笑い声を上げながら上空を仰いだ。
「セシリアぁ、セシリアね、どうやってここまで置いてきた超級の魔獣達を退けたのかは知らないけれど、私はもう貴方の知ってるリリーじゃないの、もう、あなたの時代は終わったのよ、ふふふ、あははははははっ」
リリーがそう言ってまた笑い声を上げると、切断された二の腕の断面からブチュブチュと不気味な音が響き、元あった腕の10倍以上の太さはありそうな赤紫色の腕の様なものが生える。
その先は触手の様に変形して3つに分れており、もはや肘などといった概念は失われ様々な方向へと捻れながら醜く蠢いていた。
「あははは、ひひひひひひっ」
「・・・・悪魔の力に、手を出したのね。」
左腕から化け物の様な巨大な触手の腕を生やし、口の端が裂けているのか血を流して狂った様に笑うリリーの瞳は真っ赤に充血しており、片目は混沌を詰め込んだ様に黒く染まっていた。
「わかるぅ?もうあなたに私は超えられない、私が1番なのよ、強さも、美しさも、全部ねぇッッッ!!!」
ブジュッッッッッ
リリーがそう叫ぶと、左腕の巨大な触手が一瞬にしてセシリアの足元へと伸び、地面を深く抉る。その深さ数メートルはありそうな跡から、触手による攻撃を喰らえば通常の防御魔法でさえ容易に破壊される事は明白であった。
(ただの物理攻撃だけでなく、ハルから受け取った魔力を全て身体強化に使ってるみたいね。)
ギリギリの所で宙へと舞い上がり躱したセシリアであったが、その表情は固い。
「咎人でハルの魔力譲渡の力…厄介。」
しかし、その琥珀色の瞳の奥は全ての感情を焼き尽くす程の怒りと憎悪に染まっていた。
「でも咎人なら殺しても構わないわね。私のものに手を出した事、死んでも後悔させる。」
そして夜空に、これまで溜め込んでいた途方も無い量の魔力を一斉に解放したかの様な、真っ白な氷の花が咲いた。
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(セシリア=セントリンゼルトの到着が予想よりも早い。クリアナへ報告する必要がある。)
セシリアがリリーの左腕を吹き飛ばす直前、その圧倒的な魔力の接近を感じ取ったアリスは一瞬でその場から夜空へ跳躍して姿を消していた。
木々の枝を軽々と飛び跳ねて森を西へ抜ける様に移動するアリス。その姿は透明に輝く金色の髪とも相俟って、まるで神に仕える神獣の様でもあった。
(あそこへ辿り着くまでには、バジリスク含めてクリアナが集めた超級の魔獣を10体放っている。いくらセシリア=セントリンゼルトでも到着が早すぎる。という事はーーー
「ねぇねぇ、こんな夜にそんなに急いでどこ行くの?」
聞き慣れた、子供の様なその声。
アリスがその声を丁度頭に思い浮かべていた人物の顔と結びつけるよりも早く、その少女は一瞬にして風魔法によってアリスの体を地面へと突き落とした。
思わぬタイミングで地面に直撃し、仰向けのまま苦しげに咳き込むアリスの上に、足を組んで腰掛ける小さな少女。
「今までの鬱憤全部晴らしてやるからなー」
そう言って楽しそうに銀色の長いツインテールを指に巻き付けたのは、グラソン魔法学園第二位の四賢聖にして傍若無人な行動により数々の廃人を生み出してきたグラソンの悪魔、クロエ=ウェストコリンであった。
アリスはそんなクロエを咄嗟に突き刺さんと土魔法で地面から無数の棘を飛ばす。しかし、そんな単調な攻撃がクロエに当たる筈も無く、
「私に勝てる訳無いじゃん。私に勝てるのはセシリアだけなんだから。お前には借りがあるからな。たーっぷり地獄を見せてやるよ。」
クロエはそう言うと満足そうな表情でアリスに向けて両手を翳す。
「それじゃあ行ってらっしゃい、シュリンプヘブン〜」
その瞬間、アリスの体を取り囲む様に濃い緑色の立方体が出現する。
(幻術魔法・・・っ)
咄嗟にアリスは剣を抜いて光速で8の字に立方体を切り刻み、飛び上がろうとするが、その時には既にその外側に別の立方体が、そして更に外側、更に外側と瞬く間に幾重にも立方体が生成され、まるで扉を閉じるかの様にアリスの身を閉じ込める。
「・・・くっ」
箱の内側でアリスは濃い緑色に光る壁を絶え間なく切り刻むが、それすらも全て幻術なのだろう、当然壁はびくとも動かずにやがて自らの場所と外の世界との境界線が曖昧になっていく。
(・・・・完敗。)
クロエの高い実力を身をもって知っていたアリスはその場に座り込み、抵抗を止めて瞳を閉じた。
(きっと次に瞳を開けばそこはクロエの幻術の世界・・・)
あの性格のクロエが使う幻術なのだ。数十分を数百年にも引き伸ばされた、容易く死ぬ事すら許されない地獄の様な世界なのだろう。だが、自分は負けたのだ。もうこの世界から自力で脱出する事は叶わない。
そう思い、アリスが覚悟を決めて瞳を開くと、
「おかえりなさいませご主人様っ♡」
制服姿のまま座り込んだアリスの視界いっぱいには、豪華絢爛な城の入り口で、何百匹ものエビ達がメイド服を着て整列していた。
「・・・・・・。」
常軌を逸した光景に、抵抗を諦めた事を一瞬にして後悔するアリスなのであったーーー
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