頭脳戦の様相を呈してきたのに如何せん内容がしょっぱい
(この辺りに登場する主要CAST)
赤城 (♂)… 全力で否定しつつも
司令 (♀)… 登場してからずいぶん経過したが、ほかの登場人物達の濃さのせいで存在感がいまいち埋もれかけている。前話でまさかの負傷。基地司令業務に
青沼 (♂)… 小難しい会話になると途端にセリフが少なる兄貴。脳筋かと思われたが、意外な一面を見せてくれるかもしれない。ばーちゃんが超能力者だと信じて疑わないばーちゃんっ子。詳細は8話と9話(番外編)を読んでたもれ。
桃井 (♀)… 殺害予告とも取れる物騒な絶叫と共に現れた第三の刺客…じゃなくてメンバー。メガネのおさげのピンク髪と贅沢に属性を盛り込んでいるけど残念ながら…いや、何も言うまい…。ネタバレになるし。
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初めて、司令の声が、研ぎ澄まされた刀のように突き刺さった。
期待していた通りの返答であるのに、一体何が『何っ!?』だと言うのだろうか。
ガキ丸出しの数秒前が恥ずかしさ片手に殺しに来る。
つい視界に入ってしまった青沼さんは、腕を組んで激しくうんうんと頷き、うっすら涙を流しつつ何かを理解してくれている様子だった。なんかムカつく。
桃井さんは『何コイツのキャラ!?
「では君は何を求めてここに来たんだ? 単に疑問を解決するだけのためか? そして
「…」
その通りだ。言われるまでもない事だと自分だって理解していた。けれど、その
全くもってなんの
そんな
「
「それは…」
ああくっそ、なんでこう素直に「そうです」って言えないんだ。母親に
その姿に何かを感じたのか、司令は
「フッ、まあいい。とりあえずは君や皆の力がどのようなモノなのかを教えてあげよう」
「えっ?」
俺は
そこで急に思い出した。
たった
俺は思わず青沼さんの方を見る。うんうんとうっすら流していた涙はとっくに乾燥し、俺の意図が読めたのか目を薄めて
「では桃井君、頼む」
「嫌です」
俺と司令の「A」が綺麗にハモった。
そりゃハモるだろう、この流れでその即答は。どんだけKYですか。
「じゃ、じゃあ…青沼君…」
司令が
「ハァ…。司令…、俺がそんな複雑な説明できると本当に思ってんのか? 自分ですりゃいいじゃんよ」
希望を
これは
すると、司令はそれまでの様子が嘘であったかのように顔色が真っ青に変わり、よろめいたかと思ったら床にガクッと
「えっ、ちょ、大丈夫ですか!?」
こんなに苦しそうにするなんて…。…ッ!! まさか、これは女性特有のあの…!?
未成年な俺は学校の授業でそれとなくソフトにふんわり教えられた
で、でもそれなら桃井さんの方が理解しているのでは───
「く…実はさっき、
未成年の精一杯の性への
「俺の悩みよりも口内炎ですか!」
そりゃ確かにつらいけどさ口内炎!
「(ヒュー)桃井君…この通り
司令が
この空間における最高権力者に拝まれた大明神は、それでもメンド臭さ全開の渋い表情で文句を垂れる。
「はぁ…。私だって暇じゃないんですよ? みんなIT弱いせいで私ばっかりモニターとにらめっこで目も頭も痛いし肩も
お腹減るの関係無くない?
そんな疑問を抱くよりも素早く、この反応を読んでいたかのように司令が切り出す。
「五………千、いや、五万でどうだ?」
まじですか!?
「さあて新人、私が詳しく説明してあげるからよく聞きなさいよ!」
変わり身早ッ!
いやそりゃそうだよな。
「…と言いたい所だけど、ちょっとモニターから長時間離れ過ぎてるから作業に戻らないと」
そう言うと桃井さんはくるっと
「えっ?」
「えっ」
「えっ?」
やっぱり後回しなの?
残されたIT原始人達の間に微妙な空気が流れた。どうするのこの状況。
…と不安がよぎった
「はい、こいつら渡すから」
「DVDプレーヤー? と…マイク…ですか?」
桃井さんがよっこらせと俺に渡してきたのは、ちょっと型が古そうな
「ただのプレーヤーじゃないわ。その中には、私の知る情報を全て持った
言いたい事を一気に吐き出すと、桃井さんは五万に
「…さすが桃井君…。こうなる事を想定してあらかじめ準備していたという訳か。抜け目無いな…」
まさかの代打だけど自分で喋る必要がなくなった安心感からか、少し回復したように見える司令が
これだけ雑な扱いをされてのこのおおらかさはむしろ凄い。
「つまり金だけ巻き上げて後は楽しようって
身も
「フッ…抜かりない。五万と言ってもインドネシア・ルピアだ」
「汚えッ!!」
え?? 初めて聞く通貨なんですけど…。
「それって日本円でいくらくらいなんですか?」
「この話が投稿される時点のレートで0.01円未満」(メタァ)
「汚えッ!!!」
ていうかなんで青沼さんいきなりそういう知識
「そ、それにしても、情報収集って大変なんですね。現れて数分しか経ってないのにまた戻るなんて…余程大事な」
「ああ、ありゃ
「… … … はい?」
たった三文字を理解するのにやたら時間を要した。
「情報収集つったって
あの閉ざされた
確か、監視カメラの映像かと思っていた画像が…あ。
あれもしかしてゲーム画面!?
「じゃあ『戦ってるのは私だけじゃない』とか『仲間が傷つく』って言ってたのは…」
「ゲーム内でパーティ組んでる奴等の事じゃね?」
どんな組織だよ!! 自由か!!!!
「彼女に任せきっている手前こう言うのもなんだが…
「確かに。誰が資金繰りしてると思ってんだか」
「…何なんだこのグダグダっぷりは…」
やっと話が進むかと思った矢先のカウンターバズーカで、もはや俺の
踏みしめてる床が『合図ひとつでいつでも崩れるぜ、任せろ!』って
「まあそう気を落とさずにとりあえず
…! そうだった、もうすでに忘れかけていたコレの存在をッ!
俺はもう誰にも断る事も無く、部屋の
(本編次話【妄想だと言えば何でも許されると思っている世界の中心で哀を叫ぶ】へ続くッ!)
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