第89話 女子の会話を聞いてしまった時って気まずかったりするよね?
この状況、健翔が聞いたら絶対羨ましがるだろうな、、、紅明中の三大美女が勢ぞろいって、、、
そもそも、男の部屋に女子が三人も集まるのはどうなんだ?
誰かに知られたら噂が一気に広まるだろうな、、、菊と燈火さんだけで良かった、、、他の誰かがいたら絶対広まる
和「水飲んでくる、、、」
シオイリカズキ は 逃げ出した!
菊「行ってら〜。」
ドアを開けて外に出て、再びドアを閉めると、俺はへたりこんだ
和「はぁ、、、女子三人に男子一人はキツイだろ、、、」
なんかずっとアウェー感漂ってたし、、、30分くらいリビングに居座っとこ、、、
燈「、、、そういえば気になっていたのだけどぉ、菊ちゃんってまだ汐入くんのこと好きなのかしらぁ?」
!?
な、なんか聞きたいけど聞いてはいけない話をしているような、、、でも聞きたい、、、
菊「、、、痛いとこ突いてきますね、、、よりによってアイツの彼女さんの前で訊きます?」
燈「もうこの際ハッキリさせておくべきよぉ。 澪ちゃんも、ホントはモヤモヤしてたんじゃない?」
澪「、、、少しだけ。」
声的に、言いづらそうだった
菊「澪さんがそう言うなら、、、えぇ、まだ気になってますよ、アイツのこと。」
ッ!
菊「小さい頃から気になってて、中学生になったらアイツもその気になってくれるだろう、なんて考えてたら、三条さんに盗られちゃったわけです。」
澪「、、、すみません。」
菊「三条さんが謝ることじゃないよ。 私の勇気が出なかったのが原因だし。 それに、、、三条さんだからアイツの背中を押したんだよ。 三条さん以外の人だったら、多分絶縁して和樹を奪い取ってた。」
、、、ごめん、菊
菊「とまぁ、話が長くなっちゃったけど、そういうコト。 まだ気にはなってるけど、三条さんと居る時のアイツの顔がものすごく幸せそうだから。 諦めるっていうわけじゃないけど、まぁそんな感じ?」
イメージだけど、肩をすくめながら言ってそうな口調だった
気軽そうにしているけど、その実緊張しているような口調
燈「話してくれてありがとうねぇ。 澪ちゃんはスッキリした?」
澪「、、、はい。 菊さん、答えてくれてありがとうございます。 和樹くんを、必ず幸せにします。」
菊「アハハ! そういうトコ、和樹よりカッコいいよ。」
澪「燈火さんも、ありがとうございました。 燈火さんが訊いてくださらなかったら、菊さんと話す時にずっと靄を抱えることになっていたと思います。」
燈「気にしなくていいの。 半分は私の興味だしぃ、友達の悩みを解決する時は誰かが泥をかぶらなきゃいけないのよぉ。」
澪「、、、尚更感謝してもしきれないのですが、、、」
菊「ホント、燈火さんって大人っぽいよ。 カッコいい。」
聞こえてないけど、、、俺からもありがとうございます、燈火さん
結局その30分後、何食わぬ顔で自分の部屋に戻った
和「ごめんな。 ソファーに少し座ってようと考えてたら寝こけてたわ。」
菊「え、もうお暇するところなんだけど。」
和「そっか。 ま、気が向いたらまた遊びに来いよ。」
澪「はい、歓迎させていただきますね。」
、、、ん?
燈「あら? 澪ちゃんったら、もう汐入くん家の一人になったのねぇ。」
澪「?、、、ッ! これは、その、何と言いますか、、、」
和「俺は嬉しいよ、澪さんがこの家に馴染んでくれて。」
それに澪さんが家族の一員なんて、、、最高すぎるだろ
澪「和樹くん、、、♡」
菊「はいそこ惚気けない! 燈火さんも、もう行くよ!」
燈「あらあら、もう行っちゃって、、、ごめんなさいねぇ。 また今度お邪魔させてもらうわぁ。」
澪「また会いましょう。」
燈「えぇ、またねぇ。」
そう言って二人は帰っていった
静かになった家が、物寂しい
「そういや、母さんたちは何してるの?」
「まだ話しているようですよ。 ほら。」
そう言って窓から秀和さんの車を指差す
、、、ほんとだ
まだ楽しそうに話してるな
澪「日が暮れたら帰ってくるでしょうし、今のうちにお風呂を沸かせておきましょう。」
和「慣れてるし俺がやるよ。」
澪「いえ、私にさせてください。 、、、これからも一緒に住むのですから。」
、、、ふぅ
マジで澪さん凄すぎ
カワイイ且つ向上心を忘れない
澪「あの、赤裸々に語られるとこちらは恥ずかしいのですが、、、」
和「え? 口に出してた!?」
澪「、、、はい。」
落ち着け落ち着け、恋人に好意が伝わるのは良いことだし、大丈夫だ問題ない
和「よし、整った。」
澪「一体何がでしょうか、、、まぁ構いません。 とにかく、今日の家事は私がします。 和樹くんは休んでいてください。」
和「今日はお言葉に甘えさせてもらうよ。」
澪「そうしてください。 菊さんたちがいた時も寝てしまっていたようですし、、、」
あ、ヤッベ
咄嗟に考えた嘘じゃないか
う、ここで引き返すのは不自然だし、、、
和「じ、じゃ、俺はソファーで寝てるね。」
澪「はい! ご飯になったら起こしますね。」
そのキラキラした純粋な目がツラい、、、罪悪感が、、、明日絶対家事して澪さんに楽させてあげよう
そう決意しながら、本日2回目の眠りに落ちていくのだった、、、
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