第51話 抹茶スイーツって美味しいよね?




澪「ここが渡月橋ですか、、、」


和「丁度桜が咲いてるね。 時期的に怪しかったから、運が良かったよ。」


 次に訪れたのは渡月橋


 京都でも特に有名な観光地の一つだ


 ちなみにここでも俺と澪さんは別行動にされた



和「渡月橋だけじゃなく、向こうに見える古い町並みも合わせて楽しむと良いよ。」


澪「本当ですね、素晴らしい景色です。」


和「他の行く予定の場所も桜が綺麗らしいから楽しみにしてて。」


澪「ありがとうございます、、、皆で話し合った甲斐がありましたね。」


和「うん。 移動距離とか、時間とか、予算とか。 考えることがいっぱい合ったけど、この景色を見たら吹き飛んじゃうね。」


 これは本心だ


 二班分の主張をまとめるのは、特に修学旅行なんて大きなイベントだったから想像の3倍難しかったけど、目の前に広がる風景が上書きしていく


 、、、それに隣りにいる人がその何倍も綺麗だ



澪「、、、和樹くん、口に出して言っちゃってますよ、、、」


和「え? あ! 心の中で言ってたつもりなんだけどな。」


澪「ばっちり言ってましたよ。」



 お恥ずかしい話だ


 修学旅行の黒歴史ができてしまった


 これは将来子供が出来たときには絶対言わないようにしよう


 え? 誰との子供かって?


 言わせるなっての



澪「、、、それでも、嬉しかったですよ?」


和「なら、良かったのかな?」











班全員「「「「いただきま~す!」」」」



 その後菊たちと合流し、嵐山にあるカフェで昼食を取ることにした



健「それよか和樹、お前イチャつき過ぎだろ。」


和「え、そうか?」


誠「無自覚な分たちが悪いね。 僕達がギリギリ聞こえる声の大きさでデレるとか神業?」


菊「ホントだよ! 君たちの方が桜より目を引いてたからね!?」


澪「そ、そうだったんですか!?」


燈「マジよぉ。 あなた達を見てカップルはもっとイチャつきだしぃ、男子だけのグループは憎しみのこもった目で汐入くんを睨み始めたのよぉ。」


 そんなの気付かなかったんだけど!


 景色と澪さんにしか目がいってなかったわ


菊「和樹、、、今『景色と澪さんしか見てなかったぜ』とか思ってるでしょ。」


和「なんでバレたし!?」


健「それは俺でも分かったぞ、、、」


誠「僕も。」


燈「私もよぉ。」


澪「、、、私もです。」


 どんどん黒歴史が増えていくんだが?




和「そ、そうだ! 皆の料理も美味しそうだなぁ。」


澪「、、、話を逸らすならもう少し上手にやってくださいね、、、」


 なんか澪さんが言ったような気がしたけど、気のせいだろう


 たぶん



菊「ホント、皆のも美味しそう。」


 菊もそう言う料理は、ぜんざいや抹茶パフェなどスイーツが盛り沢山だ


 俺は抹茶アイスとコーヒー

 澪さんはぜんざいと紅茶

 菊と健翔は抹茶パフェ

 燈火さんはわらび餅と緑茶

 誠也は抹茶のかき氷



 菊曰く、二日目の夕食が豪華なので昼食は軽いスイーツにしておこうという考えらしい


澪「それじゃあ、分け合いっこしませんか?」


燈「良いわねぇ。」



健「じゃあ和樹、俺のパフェ一口やるからアイスくれ。」


誠「あ、僕のかき氷も交換しよう?」


和「しょうがないな、ほら。」


 そうして俺たち男子は食べ比べをした


燈「はい、菊ちゃん。」


菊「ありがとう。 澪さんも燈火さんもどうぞ。」


澪「ありがとうございます。 では私も。」


 女子たちも楽しくしてるみたいだ


 こういうのってなんか良いよね



澪「はい、和樹くんもどうぞ?」


 え?


 ここで『あ~ん』するの?


 カフェのデートでやったことはあるけども、あの時は誰にも見られてなかったからそこまで恥ずかしくはなかった


 でも今回は周りに皆がいるんだが、、、


澪「どうしたんですか? 恋人からの『あ~ん』ですよ。 まさか食べられないなんてことは無いですよね?」


 こ、これはあの時の仕返し!?


 ニヤニヤしてるし、これは確定だな



 ならばこちらもやり返させてもらいましょうかね


 『あ~ん』して良いのは、される覚悟がある人だけだよ、澪さん!


和「俺だけじゃ申し訳ないよ。 澪さん、『あ~ん』。」


澪「わ、私も!?」


和「ほらほら、アイスが溶けちゃうよぉ。」


 軽くからかってみると、分かりやすく顔を赤くした


 カワイイ


 フフ、自分から始めた手前、断れないよね?


澪「分かりました、、、なら、一緒にしましょう。」


和「良いよ、せ〜の、」


和・澪「「あ~ん」」


 うん、ぜんざいも美味しいな


 抹茶と粒あんのコンビがやっぱり最強だ




健「、、、もう言葉が出てこないレベル。」


菊「いきなりおっ始めるなんてね。」


 おっ始めるなんて人聞きの悪い


燈「これは私も想像してなかったわぁ。」


誠「そろそろ怒って良いんじゃない?」


和「おいおい落ち着けって。 澪さんだって冗談の、、、あれ?」


 澪さん、頭から湯気が出てるんですけど


 え、軽い冗談じゃなかったの?


 だとしたら俺めっちゃハズいことしたんだけど、、、




誠「和樹も顔真っ赤ですよ。」


健「恥ずかしがるんなら初めからするなって。」


菊「いや、もうこの二人はイチャつきが抑えられないんだろ。」


燈(やっぱりこの班に入って良かったわぁ。 面白すぎよ。)




 いつもなら澪さんが落ち着くまで待つんだけど


 今回は俺も含まれてました、、、


 修学旅行でどんだけ黒歴史作るんだよ、俺




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