第32話 小さい頃の話を知られるって恥ずかしいよね?



 俺は部屋の片付けを終えて、リビングへ向かう


 そろそろ話し合いも終わっている頃だろう



母「ーーそれでね、和樹ったらその事に驚いてこたつをひっくり返しちゃたのよ!」


澪「そんなことが、、、もっと教えてくれませんか?」


母「良いわy「良いわけねえだろぉ!」



和「なんで俺がいない間に息子の恥ずかしいエピソードを話しちゃうかねぇ!」


母「別にいいじゃない、減るものでもないし。 それに澪ちゃんとも長い付き合いになっていくんだから、和樹のことを色々話しておいたほうが良いでしょ。」


 お? 『長い付き合い』ってことは、母さんは澪さんのことを認めてくれたのかな


和「、、、、、、まぁいいか。 それで、俺は澪さんの家に住んでもいいの?」


母「いいわよ。 あ、荷物はまとめて玄関に置いたから。」


 話し合いは上手くいったみたいだな。 さすが澪さん



和「サンキュ。」


澪「それでは、外でお父さんが待っているので行きましょうか。」


和「了解。」


 そうして俺たちは家を出る

 何故か母さんも家を出たが


母「見送りくらいさせなさいよ。 しばらく会えなくなるんだから。」


 ハズいから正直辞めてほしいんだが、、、


澪「いいじゃないですか。 それに、お母様も一度お父さんと話しておきたいでしょうし。」


 澪さんにこんな事言われたら了承するしかないのだが、、、


 やっぱりこれからも澪さんには敵わなそうだ








母「息子のことをどうかよろしくおねがいします。 食費その他諸々は後ほど支払いますので、、、」


秀「いえいえ、可愛い娘の我儘です。 それくらいはこちらが負担します。」


母「そうですか、、、なんとお礼を申し上げればよいか、、、、、、」


秀「それではお礼として、これからも私達の娘をよろしくお願いできますか? 和樹くんという良い子を逃すのは、こちらとしても悲しいことですので。」


母「そんなことで良ければ、、、息子も澪ちゃんのことをとても好いているので、和樹も喜びます。」


秀「ありがとうございます、、、これからも長い付き合いになるので、どうかよろしくおねがいします。」


 な〜んて親同士が話している間、俺たちは、、、








和「で、澪さんは一体母さんからどんな話を聞いたのカナ?」


 澪さんを尋問してました


澪「それは、、、黙秘権を主張します!」


和「どんな話を聞いたんだよぉ〜!!」


 俺の悲しい叫びは夕暮れの空へと木霊した


澪「あ、安心してください! そこまで過激ではなかったので、、、」


和「少し過激なのは聞いたんダネ。」


澪「、、、はい。」


 いつのことだ!?


 くそぉ、心当たりがありすぎて困る!


 小さい頃の俺は自信過剰だったからなぁ


 今となっては見る影もなくなっているが



和「、、、まぁ、澪さんには知られてもいいと思ってる。」


澪「どうしてですか?」


和「だって澪さんの家に住むってなったら、お互いの恥ずかしいところも知っていくことになるでしょ? まぁ、俺は澪さんの恥ずかしいと思ってるところも好きになれるけどね。」


 これは本心だ 


 むしろ知りたい、澪さんの弱点


澪「っ! 、、、やはり和樹くんは強いですね、、、」


 何がっ!?


澪「何でもありません、、、、、、じゃあ、和樹くんの恥ずかしいエピソードを知ったお詫びとして、私の弱点を一つ教えておきましょう。」


 え、超気になるんですけど 



澪「それはですね、、、、、私、朝が弱いほうなんですよ。」


 ふむふむ


澪「直そうとして色々試したのですが、どうしても朝は起きれなかったり、寝ぼけてしまったりするんです。 今日はお母さんに無理やり起こしてもらいましたが。」


 ほうほう


澪「なので和樹くんが朝起きたら、私のお世話をしてくれませんか?」



 怪しく笑いながら澪さんはそう言った


 これはからかわれているな、、、少しカウンターをかけてみよう


 そう考えながら澪さんを少し抱きしめて、耳元でこう囁く


和「勿論だよ、、、あ〜んな事もこ〜んな事もして、澪さんのお世話をしてあげる。」


澪「ひ、ひゃい!」


 やっぱり可愛いなぁ、澪さんは









 後に、こんな自信過剰な行動を心底後悔して悶えまくるのは、このときの俺は全く予想していなかったのである

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