第25話 恋人の家族と談笑って面白いよね?



 澪さんが交ざった後、俺たちは話を続けた


 そこで色々なことを知った



 秀和さんは外商系の会社の社長として勤めており、時々出張で海外に行くためにあらゆるオシャレな家具やら雑貨やらを買ってくるらしい


 家の美術館のような見た目も、秀和さんの趣味なのだと



 楓さんは料理は勿論、家事は全て完璧にできるのだという


 この広い家の掃除や洗濯も、全て一人で行っていると聞いて疑ったが、洗濯に出した俺の制服をありえないスピードで畳んだのを見れば信じるしかない



 澪さんは一人っ子で、楓さんや秀和さんだけでなく、小さい頃は近くに住んでいるお祖母さんにあずけられることもあったらしい


 そのため、あずけた翌日はお祖母さんに会いたいとわがままを言っていたという話をされると、とても恥ずかしがっていた



 話が進むと、楓さんが澪さんの小さい頃のアルバムを持ってきた


 これも澪さんが恥ずかしがっていたが、俺はかなり乗り気だった


 澪さんの小さい頃なんか興味しかない


 楓さんがニコニコしながらページをめくると、そこには天使がいた


 滑り台を楽しそうに滑る天使、山の中で果物を取っている天使など、、、


 俺はロリコンじゃないと思っていたんだが、、、いや、これは澪さんだからに違いない


 やっぱり澪さんは小さい頃も可愛かった



 そんなこんなで、楽しい時間は過ぎていった




秀「あ、もうこんな時間だね。 明日も学校だからもう寝なさい。」


和「分かりました。」


 ここで俺はずっと気になっていた質問をする


和「あの、、、俺は何処で寝れば良いんでしょうか、、、」


楓「あら、そんなの澪の部屋に決まってるじゃない。」


 え!?


 澪さんも初耳だったのか、すごく驚いていた



澪「どういうことですか!? お母さん!」


 楓さんがニヤニヤしながら続ける


楓「ゴメンね〜、みんなと話すのに夢中になっていて、やるはずだった客間の掃除が終わってないのよ〜。」


 くっ、嵌められた、、、


 『みんなと』話すのに夢中だったという口実で俺の寝る場所を限定されると、断りようがない


秀「まぁ、僕は構わないと思っているけどね。」


和・澪「「なんでですか!?」」


秀「だって、二人ならちゃんと節度は守るだろう?」


 確かに守ろうと思っていたけども、、、


澪「和樹くんは手を出さないと思いますが、、、」


楓「なら大丈夫じゃない。 それに今のうちにある程度慣れておかないとこれからも大変よ?」


 どうも、俺はこれからも三条家にお世話になる予定らしい


和「、、、、、澪さん、ここは何を言っても駄目だね。」


澪「えぇ、覚悟を決めましょう。」


 そ、そこまで重いものじゃないのでは、、、


和「じ、じゃあ行きますか。」


澪「そ、そうですね。」


 二人共あからさまな慌てぶりだった


 うろたえながらも廊下を進み、恐る恐る澪さんの部屋に入る




 ここで、俺はあることを心に誓った



 澪さんと恋人で居続けるために、今夜は絶対に澪さんに手を出さないと








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