第20話 恋人の家へ行くのって憧れるよね?



澪「両親の許可が取れました。 では、こちらへ。」


和「お、お邪魔します。」


 帰ってきた澪さんに付いて行き、恐る恐るドアをくぐった



 、、、広い、、、


 天井にはオシャレな照明、壁には派手すぎない絵、部屋の中心には大きな机がありふかふかそうなソファーが挟んでいる


 壁掛けテレビはインチが知りたくなってくるレベルで、ダイニングはちらっと見ただけでも、とても料理がしやすそうなのがわかる


 ーお金持ちー


 その一言だけが頭に浮かんだ



澪「どうしましたか? 和樹くん。」


和「、、、、、、」


澪「あの〜、和樹く〜ん?」


 俺が呆けていると、澪さんが顔の前に手を出して振ってきた


 、、、ハッ! 可愛さで目が冷めた!




 それにしても、やっぱり大きい家だな


 これでまだリビングだからってのがまた凄い


 また自信が失くなってきた、、、


 いや! まだご両親にも挨拶していない


 気をたしかに持たないと、、、



和「あ、あぁ。 ありがとう、もう大丈夫だよ。 それでご両親は?」


澪「、、、私が彼氏さんを連れてきたことにとても喜んで、ごちそうを作るために倉庫へ色々取りに行きました。 すみません、和樹くんが良ければごちそうになっていただけませんか?」


 うん


 なかなかに凄いご両親だな



 それよりごちそうか、、、断るのも失礼だよな


 もう準備してるらしいし



和「ありがとう、ごちそうさせていただきます。 じゃあ、親に連絡してくるね。」


澪「はい。 それじゃあ、私は飲み物を準備してきますね。」


 っ! 尊い、、、


 俺は少し離れ、廊下(学校の廊下ぐらい広い)で電話を掛ける






 『プルルルル、プルルルル』


和「もしもし? 母さん? 友達の家にお邪魔して夕飯食べることになったから。」


母「分かったわ。 遅くならないように帰るのよ? 失礼のないようにね。」


和「あぁ、勿論だよ。」






 親へ連絡を終えて、リビングへ戻ると、、、


澪の父「こんばんは。 君が澪の彼氏かい? どうも、僕が澪の父、三条秀和だ。 よろしく頼むよ。」


 ご両親がスタンバイしていた



 澪さんのお父さんは優しそうな顔立ちと話し方をしている


 しかし目はキリッとしていて、いかにも仕事ができそうな雰囲気だ


 背は平均的だが、なにかスポーツをやっていたのか筋肉が引き締まっている



和「どうも、こんばんは。 澪さんと交際させていただいています、汐入和樹です。 よろしくおねがいします。」


 よし! 落ち着いて噛まずに言えたぞ


秀「よろしくね、和樹くん。 あちらで料理をしているのが、澪の母で僕の妻、三条楓だ。」


 そういって秀和さんはダイニングの方を示す


 そこでは、澪さんとお母さんが料理を行っていた



 澪さんのお母さんはとても美人な人だ


 澪さんに顔立ちが似ており、いや逆か? 


 取り敢えず美人なのは伝わったと思う


 背は澪さんより少し低いぐらいで、おっとりとしたイメージがある


 だが料理をする手はとても手際が良く、どんどん料理が作られていく


 澪さんがついていくのに精一杯だった



楓「どうもよろしくね、和樹くん。 料理はもうできるから、席について待っていてくれるかしら。」


和「わ、わかりました。 ごちそうになります。」


 そう言って、俺と秀和さんは席に座る


秀「それでは、二人の成り初めを聞こうかね。」


 いきなりじゃないですかね!?


 いや、ここは落ち着いて返そう


 慌てるのは逆効果だ


和「分かりました。 話しましょう。」









 そうして、俺は初めからを語った


 ネガティブな俺が、出会い、救われ、好きになり、告白され、恋人になった経緯を








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