第16話 友達と仲直りするのってあんまりないよね?
俺は菊のところへ歩いていった
途中で菊が俺に気づき少し驚いたようだが、部長と話した後に此方へ向かってきた
菊「ここじゃなんだから、別の場所で話そう。」
和「、、、、、あぁ。」
気まずい心を抑えて、俺は菊に付いて行った
和「、、、、、ここじゃ不味くないか?」
菊「別にいいだろう。 まだ部活も終わらないし、誰も来ない。」
そういう菊と俺がいるのは女子テニス部の部室
菊と俺はベンチに向かい合って座っている
、、、、、たしかに誰もいないが、倫理的にちょっと、、、、、、
菊「細かいことはどうでもいい。 まず私から話しさせてくれ、、、電話でのことは悪かった、いきなり怒鳴ったりして。」
俺はいきなり謝られたのでびっくりした
澪さんの話では、俺の方が悪かったっぽいのに
和「待ってくれ、、、俺の方こそ悪かった、菊がどんな気持ちか知らずに相談して。 最近ただですら菊に頼りっぱなしだったのに、、、本当にすまなかった。」
できる限りきれいな角度で頭を下げる、、、これが俺にできる精一杯だ
菊「いいんだよ、もう過ぎたことは。 それよりも、また和樹と話せるようになって嬉しいよ。」
こいつも大概良いやつだな
なんで俺なんかの友達やってんだろ
もったいない
菊「それで、、、気になったことがあるんだが。」
和「何だ? 今なら何でも話すぞ。」
せめてもの贖罪だ
菊「三条さんとは、、、どうなったんだ?」
そのことか
それを菊に話したことが原因で怒ったから、話題にしないと思っていたんだが、、、
正直に話そう
和「それが、、、付き合うことにしたよ。」
改めて誰かに言うことは恥ずかしい
でも、俺は澪さんの彼氏だってことが実感できて、少し嬉しかったり
菊「そうか、、、、、、良かったね。 絶対幸せにするんだよ。」
そういう菊はなにか諦めたような、それでもホッとしたような顔をしていた
わからない
菊の気持ちが、わからない
『それも含めて、きちんと話し合ってくださいね。』
俺は来る直前に澪さんから言われたことを思い出した
今から聞こうとしていることは、菊との関係を絶ってしまうことなのかもしれない
でも、俺は、こんな俺を信じてくれる澪さんのことを、信じたい
和「なぁ、一つ聞いていいか。」
菊「なんだい? 和樹も質問するのか。 できる限りのことは答えよう。」
和「、、、、、、お前の気持ちを、教えてくれ。」
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