第10話 好きな人が特別扱いしてくれるのは幸せだよね?
空き教室へ移動した俺達は少しラノベについて話した
このままでも別に良かったんだけど、さっきあいつらが言ってた言葉が気になって、質問せずにはいられなかった
和「あの、澪さん。」
澪「はい、なんでしょうか。」
聞いても大丈夫かな、、、嫌われないかな、、、
和「友達から澪さんは男友達を作らないって聞いたんですけれど、どうして俺は良かったんですか?」
澪さんは小さくビクッと震えて、少し考えた後、話してくれた
澪「少し長い話になりますが、構いませんか?」
和「えぇ。」
嫌われなければ何でも良い
嫌われなくてよかった
澪「私、小さい頃から良く告白されていたんです。
初めは困惑して、申し訳なく断っていたんですが、みんなから『可愛い』と言われ続けてもう嫌になったんですよ。
それから、告白してくる人全員が下心を持っているように見えてしまって、それは男の子全員へと広がっていきました。
『こんな風になるなら、初めから異性との関係を絶っておいたほうが良い』
そう思い始めたんです。
それからは極力異性との関係を絶って、私の友達を通じて会いに来ようとする人も断り続けていました。
それでも近づこうとする人が絶えなくて、私はラノベを読み始めて、オタク女だと思われるようにしました。
実際に気に入って何冊も読んでいると、結果的に近づこうとする人は減りましたけどね。」
そんな事があったなんて、、、
俺は澪さんのことを全然分かっていなかった
分かった気になっているだけだった
澪「そんなとき、和樹くんに出会いました。」
え? そのすぐ後だったの!?
澪「私、初めは和樹くんのことを警戒してたんですよ? 『あぁ、またか』と。でも和樹くんは違いました。 会った直後に突然固まって、面白いなって思って。 菊さんとのやり取りも明るくて、さらりとお世辞も言ってくれて。」
いや、お世辞じゃないんだけどね?
澪「共通の話題があって、話すことが楽しくて。 だけど時々つらそうな顔をして、『守ってあげなくちゃ』と思わせてくれて。」
和「、、、、、、、」
澪「『この人なら、大丈夫かも。』 そう思いました。」
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