第12話 ダークエルフの村 観光 終
〜前回の簡単なまとめ〜
訓練所で色々やったよ
〜まとめ終わり〜
「色々ありましたが最後の若樹ですね。」
とエルは先導してくれながら吾輩に話かけてきた。
吾輩はルインに手を引かれながら歩いた。
「と言っても本当にまだまだ小さい樹なんですけどね、そろそろですね。」
とエルは話をしながら吾輩の方を向きながらそう言ってきた。
「ん、そろそろ着く、けど少し疲れた。」
とルインは吾輩の手をクイクイと引き、抱えるのをねだってきた。
「はいよ、よっと。」
「わーい。」
と吾輩はルインを抱えた。
「とは言っても若樹と言えど多分……精霊樹か呪大樹のどっちかかな。」
と吾輩がエルに聞くとエルは驚いた顔をした。
「え、私精霊樹って言いましたっけ……?」
とエルが驚いた顔をしながら吾輩に質問してきたので吾輩は
「いや?そんな話は一回も聞いていないはずだよ。」
と吾輩はエルに返答した。
「あー、なるほどなんで判ったのかか、多分そろそろ着くあっち方向が結構魔力で光っているんだよね、それでそうかなぁと。」
とエルが疑問に思っているであろうことに対し答えた。
「なるほどです……そうなんですか……あ、もう着きますね!」
そう言いエルは少し小走りし少し先の下り坂を降りていった。
「エル早い、ルーゴ、遅くて大丈夫。」
とルインが言ってきたがエルが気になったので吾輩は少しだけ歩く速さを上げエルの後を追った。
「これが若樹、精霊樹の若樹です!」
と吾輩二人分ぐらいの大きさの樹があった。
「これは……良い魔力の循環具合……良い樹だ。」
「きれい。」
と吾輩とルインは見ていた。
「話によるとあと50だか100年で完全になるらしいです、完全になるとその土地が豊かになるらしいですし樹自体かなり綺麗らしいです。」
とエルは吾輩の方を向きながら言ってきた。
「ということでこれでこの村の観光場所みたいな所は全部見回りましたね、お疲れ様でした。」
「ん、お疲れ。」
「まぁ案内されていただけだけどね、ありがと。」
と吾輩はエルに感謝しつつルインを抱えながら若樹を後にした。
吾輩、エル、ルインとフーリエの家の前まで戻ると酒が抜けきったのだろう、フーリエが家の前にいた。
「あ、村長。」
とエルが呼ぶとフーリエはこちらに気づいた。
「おー帰ったか三人とも、ルーゴ、どうだった観光は。」
とフーリエが聞いてきたので
「ん、あぁ、とても良かったよ、良い村だな。」
と吾輩は返事をした。
「ふふふ、そうだろそうだろ。」
とフーリエが答えた。
「ところでだ……フーリエ。」
と吾輩は先程から気になっていたことを切りだした。
「ん?」
とフーリエは返してきた。
「その足元にある魔法袋、かな?はなんだい?吾輩にくれるならありがたく貰うが……?まぁ収納魔法は使えるが……。」
と吾輩は【呪いの収納】を見せながらフーリエに質問した。
「うおっ収納魔法……初めて見た……じゃなくて、魔法袋はあげないよ。」
とフーリエは答え、吾輩はなんとなく察してはきたがまだ確定ではないので思い切って聞いてみることにした。
「なるほどなるほど、その袋は吾輩にくれるわけではない、と、ならエルやルインにかな、とも思ったが違うだろう、なら最後に残るのはフーリエだが……まさかとは思うがフーリエよ、まさか……?」
と吾輩が聞いてきたのをしっかり予想していたのかフーリエはにやにやしながら
「そのまさかだ!」
と吾輩に向かって言ってきた。
エルの方を向くとエルは目線をそらしていた、なるほど知っていたのか。
吾輩は
「まさかだとは思うが……ついてくる気か……?」
「そうだ!」
とフーリエは腕を組み、ふふん♪、と言わんばかりの顔、後ろが爆発するのではないかと言わんばかりの態度で返答した。
吾輩は、どうして言わなかった?いやどうして止めなかった?といったことをエルに目で訴えてみたがエルは頑なにこちらを向かず、すみませんー!、と言わんばかりな空気が伝わってきた。
「まぁまぁルーゴよ、そんなにエルを責めるな責めるな、元はと言えばワシが原因なんだから!」
とフーリエが吾輩に行ってきた。
「そうだな、すまないエル。」
「いえ、こちらもすみません……。」
と吾輩とエルは、あれ?なんで吾輩(私)が謝っているのだろう、と思っていると、
「というわけでワシも旅についていくぞ!」
「いやいやいやいやいや。」
あれ?フーリエお前さん此処の村長でしたよね?大丈夫なんですか?という表情でエルを見るとエルはそれも知っていたようです
「はい……大丈夫です……昨日今日で大体の事をやったらしいから数百年ぐらいは大丈夫みたいなことを訓練所でルイさん怒っているときにコソッと知らされました……。」
とエルは吾輩に言ってきた。
「そういう訳だルーゴよ、ワシも久しぶりに村の外とかみたいし昔みたいに旅をしよう!」
とフーリエは本当に楽しみなようで吾輩に向けて満面の笑みをしていた。
エルを見てルインを見て二人ともにこーっとしていてルインに至っては親指をぐっと立てていた。
吾輩も色々考えていたが、まぁ、他が大丈夫と言うなら大丈夫なんだろう、という風に考えがまとまった。
「……はー……よし、なら行くかフーリエ。」
「おう!」
ということで旅の仲間が加わった。
どうなることやら。
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