第6話 花咲さんの日
ピーンポーンピンポーン
ガチャッ
花咲「どうもどうも」
花咲さん“も”をあげて言う。
僕「…いらっしゃい。」
花咲「おお~、赤木くん、今日はずいぶんと、地味な私服ですね。」
地味は余計。
僕「コホン…花咲さんはずいぶんと気合いが入ってるね。」
花咲「そうですか?いつもこんなもんですよ。」
フリフリのスカートの先を持って言う。
僕「そなんだ。」
女子っていつもこんな動きづらそうな服なのか?…
おしゃれって大変だな。
花咲「では、早速、勉強教えてもらいます!」
僕を指さし、ビシッと効果音が着きそうな勢いで言う。
僕「はいはい。何の教科?」
花咲「うーんと、数学と、国語と、理科と、社会と、英語ですね!」
僕「5教科!?」
花咲「はい。」
なにきょとんとしてんだ。5教科って…さすがに無理だろう。
花咲「まず数学からおねがいしまぁーす。」
すでに眠そうだし。
それから僕らは計3時間も勉強した。
花咲「ふぁ~…」
僕「もうこんな時間か。」
時計は18:45を指していた。
僕「花咲さん、もう帰った方が…」
花咲「今日は泊まっていきますのでご心配なく。」
僕「…はい?泊まる?」
花咲「はい。」
僕「いや、それはちょっと…」
また面倒なこと言って…
花咲「赤木くんのお母さまには許可得てますよ?」
え?
お母さんよ…なんでなんだ。まさか彼女と思っているのでは?
僕「ごめん、急だし、高校生の男女が恋人同士でもないのにお泊まりは、ちょっと…」
花咲「ご心配なく!私は赤木くんを襲いませんので!」
僕「そういうことじゃなくて、」
花咲「赤木くんだって私を襲いませんよね?」
僕「そりゃ、ね…」
当たり前だろう。…僕花咲さんの前では猫かぶってるからあまり、一緒に居るのはいやなんだよなぁ。
花咲「なら!…」
僕「ごめん。それはさすがに…」
花咲「…分かりました。」
すっっごくがっかりした顔で言う。
こればっかりは、ね。
その後、花咲さんが帰った後もなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
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