第5話 花咲さんって

入学してもうすぐ、1ヵ月がたとうとしていた。


花咲「赤木くん~」


嫌な予感


僕「…なに。」

花咲「あの、勉強教えてくれたりしません?」

僕「しません。」


花咲さんのバカっぷりといったら…とても僕の手に負えない。テストで、二桁取ってるのを見たことがない。


花咲「赤木くんしかいないんです!」


わざとらしくそう言ってくる。


僕「でも、僕頭良くないし。」

花咲「知ってます!」

僕「え?」

花咲「赤木くんの頭が別に頭良くないことぐらい知ってます!むしろ、普通ですよね。芸人だと1番面白くない位置です!」


グサグサグサッ

何かとげとげしたモノが胸に刺さった気がする…

しかも、最後の芸人のくだりは何?絶対いらない。


あ、言い忘れてた。上の文を見て分かるとおり、花咲さんはうざいのです。


馬鹿だし、口悪いし、それを悪気なさそうに言っているのがまたツッコめない…


花咲「でも、私の友達は赤木くんしかいないので」


意外な言葉が降ってきた。…はぁ。まぁ、勉強教えるくらいなら…


僕「…分かったよ。」

花咲「ほんとですか!?やった~」

僕「いや、察しが良いな!じゃ、明日僕の家で勉強会な」

花咲「はーい!」


花咲さんは嬉しそうにはにかんだ。

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