外伝10 アルマの教室
ここで外伝です。暗い雰囲気に作者が耐えられませんでした。雰囲気壊してすみませんm(._.)m
アルマはユリ達に魔法を教えることになった。
魔法に関するステータスは次の通りである。
ユリ :魔力SS 魔法の才能 雑魚
ユーキ:魔力D 魔法の才能 低級
エデン:魔力A 魔法の才能 超級(制御不能)
マイ :魔力D 魔法の才能 低級
ボドー:魔力C 魔法の才能 中級(自覚なし)
アルマは今日は空を飛ぶ魔法の練習をすると一同に告げる。空を飛ぶ魔力の使い方をユリに振る。
「えっと、まず魔法陣を出して全身に魔力を纏います。そして、少しずつ体を浮かせます。あとは空を飛ぶイメージをして宙を滑走します。」
アルマはその通り!っとユリを褒める。そして一同に実践するように声をかけた。
開始早々、マイがひゅんひゅんと風を斬るような音を出しつつ上下運動を繰り返す。
「あいた、あいた、あいた、あいた!」
マイは天井に素早く飛び頭をぶつけては素早く地面に落ちたりと悲惨な目にあっていた。
彼女のはっきりした性格が災いし、中途半端なところを浮くことができないのである。
程なくして、頭の打ちどころが悪く気絶し、マイはようやく安息につくことができた。アルマはマイの頭をよくがんばったねと撫でた。
アルマはボドーの目の前にきてやってみるように声をかける。しかし、ボドーはボーとして動かない。よくあることである。
アルマが次の人のところに行こうとボドーの前を通り過ぎる。その後ろで、ボドーは見事に宙に浮き始めたことをアルマには知る由もなかった。
次に、アルマは莫大な魔力を放出し続けているユリの元へ行く。
「んんんんんんんーー!」
ユリは顔を真っ赤にしこめかみに血管が浮く程に力んでいるようである。それを見てアルマは侘しく思う。
ユリは本当に魔法の才能がない。こんなに頑張っても、どんなに勉強しても彼女には魔法は使えないのである。
「んんんんんぎゅううーー!」
それなのにユリは自分ができると信じているように力を抜く気配がない。アルマは助言することも応援することもしなかった。何故なら才能がなく雑魚な彼女には希望を持たせるだけ酷だからである。
アルマはせめて今だけは楽しい夢を見て欲しいと思いユリを自分の魔法で浮かせてあげた。
「...え、私浮いて、嘘、私浮いてますよね?」
ユリは自分が浮いている状態であることを信じられないようである。
「やった...やった!私ついにっ...念願の魔法がついに使えたんですねっ...!ああっ...モンペンっ...これで一緒に空を飛べますねっ...!」
アルマは気づかない。アルマは不器用にもユリに大きな希望を持たせてしまったのであった。
次にアルマはエデンの元へいく。エデンは威力の高い力を押さえ込みつつ少しずつ体を浮かせている。魔力は今にも破裂しそうな程不安定である。
「少しずつ、少しずつ、あっやばい、もうダメかも、あっあっあっ。」
その隣にいたユーキがつんとエデンの脇腹を突っつく。瞬間、エデンは天井を突き破ってどこかへ飛んでいった。エデンは反射的にユーキの手首を掴んだためユーキもその場から姿を消した。
アルマは一同を労いつつ各自復習するようにと声をかける。それを聞いていたのはユリとボドーのみだった。マイは保健室に運ばれ、エデンとユーキの姿はみられなかった。
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