いきのびるたび

うつりと

堀幸

20211018 JR~私鉄




目が覚める

時間は決まっていない

真夜中にぽかりと

覚めることが増えた


まだ生きてる

また生きている

生きのびる度

思う


良かった


反面

何で

何のために


私は

今働けていない

私が

弱いから

耐えられなかったから


同じような道を

たどってきた

人たちが 仲間たちが

たどり着いた場所に

私もいる


居心地の良い

こんな私が

いても良い場所


気が置けない

大切な 仲間たち


桜のつぼみがゆるんで

桜色の顔をのぞかせた頃

私は

ここを 去っているだろう


その前にここを去る

仲間との別れ


ここに居る

仲間との別れ


私は

今まで

どこかを去る時に

離れる時に

これほどまでに

悲しさを

感じたことはない


またあそこに

あそこに戻る

それよりもつらい


私は

真夜中に

静かに泣いている


でも


休みの日に

顔を出したら

また会えるかも知れない


苦しい時に 思いがけず

ふと 一通のメールが

私にあてて

届くかも知れない


そう思うと

まだ生きていたい


生きていることは

生きている限りは

こんな思いを

繰り返すのだろう


まだ生きてる

また生きている


生きることは

生きのびる旅だ


そう思う 今日も

仲間たちに会いに

私は

向かう

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