第2話 何度目の初夜……✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕

 これで、何度目の初夜なのだろうか。


 しびれるような緊張感が堪らない。





 

 あの夜……。

 ボクは和泉レイラを部屋へ送り、そのまま自宅へ急行した。

 レイラとは、気まずいが仕方がないだろう。



 家に着きインターフォンを押したが、何も反応はなかった。


「おおォ〜い!! マリア!!」

 いつもなら玄関へ出迎えてくれるはずが、今夜は返事もない。


 シャワーでも浴びて聴こえないのか。

 それともボクが浮気をしかけたので、怒っているのだろうか。



 やむを得ず、自分で鍵を開け屋敷へ入った。




「おおォい、マリア! 怒っているのか!!」

 声を掛けるが、どうも様子がおかしい。



「おい!! マリアァーー……!!」 

 寝室やバスルームなど家中を探し回ったのにだ。



 しかしエアコンもつけっぱなしだ。近くのコンビニか、どこかに買い物にでも行ったのだろうか。

 


 キッチンには食事の支度がしてあった。まだ温かいので、それほど前に出掛けたのではなさそうだ。

 


「ンうゥ……(ಠ_ಠ)!!」

 困ったなァ……。

 

 やはりボクが浮気をしようとしたので、怒って出ていったのだろうか。



 まさか……。

 そんなはずはない。

 ボクと和泉レイラの関係を疑うんて。

 まだ肉体関係ではないのに。



 だが、ある意味、嫌な予感は的中した。


 

 不意にスマホの着信音が鳴り響いた。

「ンうゥ……!!」マリアだろうか。



「ハイ、もしもし……」

 ボクは着信画面も確かめず、慌てて電話をつないだ。



『もしもし……、大和さんのお電話で宜しいでしょうか!!』

 聞き覚えのない低音の男性の声だ。



「ええェ……、ハイ、そうですが。

 そちらは、どなたでしょうか?!」

 ボクはいぶかしげに相手の素性を伺った。



『こちらは湘南警察の者です』

「えェ……、警察ですか」

 なにか、あったのだろうか。


『先ほど奥様の大和マリアさんが事故に遭われまして……』



「なッ、なんだッて……、事故に!!」



『ハイ、ただちに湘南中央病院へ搬送されました』


「うゥ……、病院!! あッあのォ!!

 そんなに悪いんでしょうか!!」

 気が焦ってボクは、早口で問いただした。



『いえこちらも詳細はわかりませんが……、命には別状ないご様子です!!

 しかし、どうも頭を強打した模様で……』



「頭を……?! わッ、わかりました!! 

 湘南中央病院ですねえェ……!!」

 ボクは彼女の搬送された病室を聞き、取るものも取り敢えず、家を飛び出し病院へ駆けつけた。




 

 悪いことは出来ないモノだ。




 浮気をしようとしたその日に妻のマリアが事故に遭うなんて。









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