第6話 自宅だ、シンプルすぎる?悪かったな
公園から球太の家への帰り道を2人で歩いていた。
飲食店やコンビニやスーパーなどもある道だ。
「ほわ〜。色々な建物があって地球も素敵な所だね!」
「ははっ、そうだな。美味しい食事ができる所も沢山あるし、買い物ができる店も沢山あるから面白いと思うぞ」
「そっか!今度行ってみたいな〜」
エモリンは地球の街並みに感動し、ワクワクしている。目に入る建物がどれも宇宙とは違う感じであった。
球太はその様子を見ていると楽しくて、街の事を色々とオススメしていた。
「着いたぞ、ここが俺の家だ」
「ここが球太の家か〜、少し高い位置にあるって感じだね」
球太はアパートの最上階である3階に住んでいた。
「この階なら最上階で上からの足音とかの騒音が無いからな。さあ、遠慮せず入りな」
「は〜い、お邪魔します!…ほうほう、これが地球の家ね」
「あ、特殊な家の中身を期待してたのかもしれないが、残念ながら普通すぎるぐらいごく普通の家だぞ」
2人は家の中へ入っていった。
部屋はとてもシンプルで無駄な物をあまり置いていない状態だ。
そしてエモリンは家に関して面白い物を期待しすぎてたからか、微妙な反応を隠せずにいた。
反応を見て察した球太は、期待通りじゃなくて残念だったなという風に伝える。
「いやいや…こういうのもとても素敵だと思うよ〜!」
「本当にそう思ってるのか?」
反応に出てしまったと思い、エモリンは頑張って言い直すが球太からは疑われた。
「家族はいないの?」
「…俺は高校に通うために地元から離れて1人で暮らしてるんだ」
エモリンは家の中に誰もいない事が気になって聞いてみた。
その質問を受け、球太はどこか寂しそうに答える。
「そっか、寂しくない?私だったら今地球に来て離れてる事も寂しいもん」
「…少しな。まあ1人暮らしも気楽でいいって事にしてる」
エモリンは地球に来て離れてる事は寂しいとはっきりと言ったが、球太は少し誤魔化すように言う。
「まあこれからは2人一緒にいるから寂しさも和らぐよ!」
エモリンは球太と自分を元気づけるように明るく言った。
出任せでは無くて、もちろん2人で一緒にいると寂しくなくなるとは思っている。
「…そうだな。これから楽しくなりそうだ」
球太は明るく元気づけてくるエモリンを見つめ、少し嬉しそうにして答えた。
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