赤髪の忍は強い。
その切先は鋭く、素早い。
強い忍びは寡黙で容赦なく冷たい……
赤髪の忍もそのイメージを裏切らない。
一見。
そこに農家の娘であるマキが加わると、不思議に無表情と思われた忍に表情が宿る。
マキはまるで短大を卒業して大手企業に就職しました的な現代っぽさ満載の語り口で、忍と相対する。
そのあたふたとしたマキと何事にも動じない風体の忍のやり取りが滑稽であり、また温かい。
なぜ人は強さを求めるのか?
強さを得た者はその過程で何を成し遂げ、何を失ったのか……?
きっと、忍とマキの道行きにはその答えが待っているのだろう。
あなたもそんな二人の旅路に同行してみませんか?