第2章 波乱の旅立ち
第1章のおさらい
〈舞台〉
武人の国ムサシ
武人の国と呼ばれ、武術に秀でた者が優遇される国。刀を持つ武人が特に地位が高い。農民等は貧しい者が多い。
魔法の国と呼ばれるポルツとは敵対しており、魔法そのものを認めない風潮。だが赤髪の忍いわく、ムサシの武術も系統の違うだけで魔法を使用している。
〈主要人物〉
織田マキ
武人の国ムサシで貧しく暮らしていた農民の少女。窮地を赤髪の忍に救われたことから忍を目指すことになった。武術には興味なく、赤髪の忍から魔法だけ教わりたいと思っているが中々教えてもらえずモヤモヤしている。
突拍子のないことを結構言う。
元々明るい性格だったものが赤髪の忍との掛け合いの中で発現されていく。
赤髪の忍
本名、素性不明の男。マキからは「忍さん」と呼ばれている。
人からの仕事の依頼を生業としている。内容にはほとんどこだわりがなく、自殺ほう助と同じ人から複数の依頼以外はまず引き受ける。
マキとも依頼という形で一緒に生活することになった。
表情、感情をほとんど出さない。
卓越した剣の腕前に加え、ムサシの武術とは相容れないはずの魔法も巧みに操る。
マキを拐った男
赤髪の忍と敵対した薬物売買組織の一員だった。組織の中で唯一赤髪の忍から逃れ、やや余裕も見せていた。赤髪の忍は彼を手練れの魔法使いと推測し警戒している。
〈物語の要約〉
ムサシの武人に拐われかけたマキは赤髪の男に助けられた。自らを忍と名乗る男に彼女は「強くなりたい」と懇願した。
赤髪の忍から稽古をつけてもらっている途中で彼から聞かされたのは、彼がマキの父親を殺したということだった。状況が飲み込めない中、二人は何者かから襲撃を受け、マキは襲撃者に拐われてしまう。
マキは彼女を拐った男から、父親が薬物売買組織の一員であったこと、そしてその組織を裏切り薬物取引現場を襲撃するよう赤髪の忍に依頼していたことを知らされた。さらには赤髪の忍を逆恨みにした薬物売買組織が彼に報復するための囮として自身が拐われたことを知る。
無力さと赤髪の忍に強く当たってしまったことに負い目を感じるマキ。失意の中、彼女の目の前に再び赤髪の忍が現れた。
またも窮地を救われたマキは自身を責め涙を流す。そんな彼女をなんと赤髪の忍が優しく慰めた。
優しい表情が一瞬で切り替わったことに動揺しながらも今後どうしていくか考えるマキ。赤髪の忍は今後一切彼女に関わらないと伝えたが、マキは彼の元で忍を目指すと高らかに宣言した。
第二章はマキの一人称で進めていきます!
話は少しずつ広がっていきます。二人の軽快な掛け合いが多いですが、マキがどうするべきか苦悩する場面も。
クセの強いキャラも登場していきます!
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