第2話 過去編 人魔戦争①
これは、今からおよそ10年ほど前に起きた、現段階において最大級と呼ばれる戦争のお話…
そこかしこから聞こえる悲鳴が俺の気分を高揚させる。
「いいね〜…刃と刃が擦れ合い、銃声と悲鳴が鳴り止まない…まさに俺が求めている 戦争だ。」
そう思っていると…
ヒュン! ドサッ…
後方から俺にめがけて一枚の札が飛んできて、俺の左腕を切り落とした。
「君が魔国側のお偉いさんかな〜?」
俺が切られた左腕を見ていると札が飛んできた後方からそんな言葉が聞こえ、俺は後ろに振り返った。
「そうだと言ったらどうする?」
俺は後ろにいた奴にそう言うと、そいつは
「そりゃあ当然、9代目草薙の姫巫女の名にかけて倒させてもらうよ〜。」
俺はそいつの言葉を聞き少し驚いていた。この女は今、自分の事を草薙の巫女と言った。つまりこいつは人国側の最強戦力…だが、今こいつがいる場所、そして俺がいる場所は戦争が起こっている場所のほぼ真上…つまり、
「草薙の姫巫女は戦場を投げ出したのか?」
俺の疑問はそこだった。こいつは人国側の最強戦力、つまり最前線で戦っているべき奴だ。そんな俺の口から出た驚きの疑問に対しその女は、
「あはは!」
笑っていた…そりゃあもう腹の底から大声で笑っていた…そして、一通り笑い終えた後、
「私はそんな事しないよ〜。」私じゃなくても
女はそう言って、下の方を見ながら、
「あの状況と相手の配置なら、わざわざ私が出なくても平気だよ。」
そう言ってその女は俺の方を見ながら、「それに…」と呟いて、
「今は君をどうにかするのが先だと思うからね〜」
そう言って、その女は構える…
「なるほど、伊達に人国最強と言われてるだけあるな…」
最初はふざけた野郎かと思っていたが、流石に人国最強を名乗るだけはある…
そう思いながら、俺も戦闘に備えて構えを取った。
「君の噂は人国まで届いてるよ〜」
その女はいきなり喋りだした…
「魔国の中にいる三将…その中でも飛び抜けた実力を持った魔人がいるってね…それは多分君のことかな〜?」
そう言ってその女は俺を睨みつけてくる…
「人国の姫巫女様にまで俺の噂が届いているとはな…嬉しい限りだ。」
俺はその睨みを軽く受け流しその女に告げる…
「あんたの予想道理、俺がその噂の魔人…レイだよ。今日限りの付き合いになると思 うが、まぁ冥土の土産にでも覚えていってくれ。」
そう言うと、その女も俺と同じように名乗った。
「そっか〜…そっちが名乗ったなら、こっちも名乗るのが礼儀だよね〜。9代目草薙 の姫巫女…草薙凪咲。今日限りの関係だろうから死ぬ前に覚えておいてね〜。」
互いに自己紹介を終えた俺達は、拳を交えた…
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どうもkukki-です。今回のお話である「人魔戦争」なのですが、ちょっと長くなりそうなので二部構成にしました。少し長くなりますが、読者の皆様が飽きないような内容にするように頑張りますので、何卒宜しくおねがいします。それでは、次話である第三話 人魔戦争②でお会いしましょう。
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