第3話 あの頃の気持ち
処女作の投稿を始めたのが、2021年9月13日(月)。
私はこの日をきっと忘れない……。
はい、多分この話から情緒不安定さが垣間見えることになると思います。
不安やら不安やら不安という不安しかない気持ちを抱きながら、ポチッと「公開」を押したあの瞬間。あれだけで一仕事終えたような、ホッとした気持ちになりました。
本当は現在決めている時間である19時に公開したかったのに、「どうしよう、どうしよう。本当にいいのか? 誤字脱字はないのか!? 内容はこれでいいのか!?」と疑心暗鬼に陥って中々踏ん切りがつかず、結局自分の中の予定時刻を1時間遅刻して、ようやくポチッとしました。
最終的に「やっぱり明日からにしようかな……」などと、碌でもないことを考えていた始末です。
そんなことをしていた訳ですので、まぁ最初だし、他の人の投稿作品いっぱいあるし、埋もれるだろうな~とホッとして、のほほん気分でいました。
読まれたい気持ちもあるけど、自分の作品が、あの文章が人の目に入ってしまうという、執筆者として本末転倒な気持ちを抱えつつ、その日はそっとノートパソコンを閉じて就寝。
あ、そうです私、ノートパソコンで書いてます。
wordで書いてワークスペースにコピペして、ルビ振って改行整理してたまに誤字脱字見つけて、気に入らなかったら文章直して、ワークスペースから元のwordに最終版を逆コピペして保存し、スマホのプレビューで見やすくチェックして改行整理して、それで公開予約入れる人間です。提出する書類にミスなど許されない会社事務員歴〇年の職業病です。
話逸れましたが、初作品初公開した翌日。
ワークスペースで上記の作業を行おうとして、ハッとしました。
「あ、PVとか普通に画面に出てるから見えちゃうじゃん」、と。
PVが映る=私の文章が人様に見られたかもしれない!!
あの時の気持ちをなんと言い表せばいいのか。
多分、0だったらホッとしました。本末転倒です。執筆者として意識失格です。何のためにお前は作品公開したんだと岩石投げつけられます。
そしてあの時実際にリアルで私がやった事と言えば、PVの部分だけを見えないように手で隠して、ドキドキ緊張しながら更新作業を行っていました。何やってんだか。
そんな鳥も裸足で逃げ出すようなチキンさを発揮していた私ですが、「何を怖気づいている! 事前に勉強したじゃなか、名もなき初心者のどこにも宣伝なく伝手のない作品など埋もれてしまうものだと!(そんなことない)」と奮起し、そこでやっと更新作業中に一々手で隠すという、悪あがきに等しい行為をやめたのです。
結果、座椅子から床に転がるという事態が発生しました。
「読まれている! 何人かの人様に私のあの文章が読まれている! ぎゃあああぁぁ!」
こうなりました。
読まれて嬉しいもありましたが、圧倒的羞恥心の方が大きかったです。いい歳して恥ずかしいです。
私、人前でスピーチするのは多少緊張はあれど、そう恥ずかしさは感じなかった人間です。どういう心理でしょうか? 情緒不安定だったとしか言えません。
その日の翌日にレビューを書いて下さった方がいて、また座椅子から床に転がるなど、前日の私は知らなかったのです。近況ノートでお礼を書いていた裏で、そんなことがありました。
そんな初々しさ爆発の私。
あの頃から投稿し始めて1ヵ月と数日経ちました。
今ではもう、座椅子から床に転がるなどといった醜態は晒していません。家族から変な目で見られたりしていません。手で隠しもしません。
これぞ人の成長。
初心に帰りたい時は、これをまた読み返そうと思います。
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