【第二章】まとめ・解説
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
これにて第二章が完結。今回はヒロイン枠としてミルフィが登場し、秋人達の旅へ付いて来る事になりましたね。
そしてダイアスは大怪我により旅から離脱。頼れる師匠はしばらくの間、登場がなくなってしまいます。
今回は何と言っても、狩野晃の登場が大きなポイントですね。
無尽蔵の魔力を持っており、それによる魔力攻撃はとても協力で、肉体強化によってパワーも凄まじいです。
更には傷が一瞬で治る魔法を持ち、即死させなければ倒せないという強敵。
秋人と同じように転生しており、この異世界にてたった2人の日本人。2人は意気投合して、秋人は晃を旅へ誘おうと思いますが、晃は異世界だからといって平気で人を殺せるサイコパスだと判明。
秋人が会おうとしていたリンゼは晃に殺されており、その弟子であるミルフィは復讐の為に晃と戦闘。
しかし勝てずに秋人に助けられ、秋人とエルノアのコンビネーションで弱らせて逃走しますが、魔力放出による爆発でやられてしまいます。
そしてダイアスが戦い、武の力で倒しました──と思いきや復活し、晃は暴走。
ダイアスは攻撃を受ける覚悟で接近し、必殺技によって回復不能のダメージを与えます。
その反動によってダイアスはやられ、晃は堪らず逃走。
物語の最後には、謎の存在が登場……?
──というのが大まかな流れでした。
では、設定やら裏話やらについて、もっと詳しく話しましょうか。
*
【リンゼって強いの?】
めちゃくちゃ強いです。
しかし作中ではあっさり晃に倒され、対してリンゼと同格であるダイアスは晃を追い詰めています。
・リンゼが負けたのは、相性が悪かったから。晃は無尽蔵の魔力による大規模攻撃の連発が可能で、魔力の撃ち合いでは晃の方が強いです。
・また、リンゼには魔力そのものを強化する『練魔』という技がありましたが、それは使いませんでした。その理由は、晃を殺したくなかったからです。
・そして晃の大規模攻撃は、周囲へ甚大な被害を出します。リンゼは自分の村と周囲の自然を守るべく、自分も相手の攻撃も抑えながら戦いました。
──という訳で、リンゼは凄い人です。ダイアスもその力には感心しています。
【晃はどうなる?】
まあ、こんな大々的に活躍させておいて、逃走して終わり……とはなりません。
片腕を失い、回復不能になったので、しばらくは休みそうですね。
結局、この世界で最強格であるダイアスでもリンゼでも倒せなかったので、暫定最強は晃となります。
ただ、一度は息の根を止めたはずが復活しているので、何かカラクリがありそうですね。
【“災害”】
晃との戦いの跡を見て、人間を警戒する魔物。そんな彼らは“災害”と比喩されます。
間違いなく、今まで秋人が戦った魔物より遥かに強いです。複数存在しますし、ゲームで言うところのステージボスになりそうですね。
晃がオラオラ系に対し、魔物達は冷静な態度なので、晃より魔物達の方が強キャラ感が強いとの感想を頂きました(笑)
さてどちらが強いのか。それはこれからのお楽しみです。
【上空から見守る者】
秋人達を見て「使えそうね、彼♪」と呟く謎の女性。
あのぅ……引っ張っておいて申し訳ないんですが、別に隠す存在でもないんですよね。
小説なので絵が見せられず、かと言って文章でわざわざ正体を説明するのもカッコ付かないというか……
あまり謎の存在を増やし過ぎると、読む側も疲れると思うので、言ってしまいますね。
彼女は天使です。口調から分かるように、秋人が会った天使とは別人です。
まあ彼女が居るのが上空なので、気付いた方もいるでしょうか。
彼女がこれからどう動くのか、何が目的なのか、少しずつ明らかにしていきます。
【物語の構図】
キャラが増えましたし、謎の存在もいるので、ちょっと整理します。
旅の目的は魂探し。
魂探しにはリンゼの知識が必要で、しかし亡くなっているので、世界各地を周って色々な人に聞き込みをする。
──というのが基本ですね。
しかし、そう簡単にはいきません。
行方不明になった晃は放って置けないし、ミルフィの復讐相手でもあります。きっといつか再会して戦う事になるでしょう。
“災害”の魔物達は人間を敵視しているようなので、襲って来るかもしれません。
そしてもう一人の天使が、何やらちょっかい出して来そうです。
──という構図になっております。
【裏話】
実は元々、晃との戦闘はもっと淡白な内容でした。
ミルフィが戦い、秋人達が助け、ダイアスが戦って相打ち、という流れは同じです。
しかしこの時点での秋人が敵う相手ではないので、元々はほぼ戦わずにダイアスに交代する予定でした。
しかし実際に書いてみると、秋人の活躍が少ないなぁと。確かにここは師匠に任せる流れではありますが、にしても第二章まできて主人公の活躍が弱いのはダメだと思いました。
第一章も旅立ちの準備に過ぎないので、戦った魔物も弱いですからね。
そこで流れを修正。勝てはしないものの、受ければ即死という危機的状況の中、エルノアとのコンビネーションで晃を弱らせ、ミルフィを助けます。
*
では最後に、キャラクター解説で締めますね。
◇◇◇◇◇◇◇◇
リンゼ=モルディヴ 女
第一章のまとめでも解説しましたが、登場が一瞬だったのでもう一度。
彼女はシュラリア村という、とても治安が悪い場所で生まれました。
しかし生まれ持った魔法の才能と、強かな性格により、問題なく育ちます。
そして旅に出てダイアスと出会い、世界各地を冒険します。2人はどちらが強いのかよく争っていたものの、何だかんだ仲が良くコンビネーションもばっちりでした。
そんな2人は次第に惹かれ合い、両想いに。しかし恋愛には奥手で、我が強く素直じゃないので、結ばれずに旅は終わってしまいました。
その後も村が近いので会いに行けるにもかかわらず、なかなか会えず。
そんな日々の中、売られていた奴隷の中からミルフィを見付けました。
ミルフィを選んだ理由は、魔力を多く所持していたから。しかし奴隷として利用するつもりは無く、魔法を教えつつ普通に育てます。
本当は奴隷は全て救いたいのですが、流石に養育費が掛かり過ぎますしキリがありません。なので今回はミルフィに限り選びました。
そしてミルフィを娘のように育てますが、過去が過去だけにミルフィはあまり外へ出たがりません。
そんな彼女にいつか世界を見て恋をして欲しいと願ったのは、かつて自分が世界を旅して、想い人を見つけたからなのでした。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ミルフィ=ストーリア 女
今作品のヒロイン枠。
元々は奴隷として売られており、虐待を受けていたため全身に傷があり、顔には火傷がありました。
そして感情の起伏が薄く、笑顔を見せる事はありませんでした。
そんな彼女ですが、リンゼに優しく接され、魔法で体の傷を治して貰い、すっかりリンゼに懐きます。そして笑顔も見られるように。
リンゼから教わった魔法を練習し、その才能は少しずつ芽生えました。
……しかし、そのリンゼが晃に殺され、再び笑う事は無くなりました。
この治安の悪い村で、強く正義感のあるリンゼは嫌われており、リンゼが亡くなってからは村の人々に家の壁へ落書きされるなど、イタズラが絶えません。
その度にミルフィは、壁の清掃をしていました。それを手伝ってくれた秋人へ少し心を開き、話し合って打ち解けます。
その後リンゼの仇を討つべく、決死の覚悟で晃へ挑みます。敗北したところを秋人に助けられ、幸せになるべきだと言われ、リンゼの日記を読み、旅に出る事を決意。
かなり秋人へ懐いており、これから微笑ましいやり取りが見られます。
リンゼに脚を洗われてくすぐったがったり、秋人の上裸を見て少し照れたりと、可愛らしい一面も多いです。
声が小さく喋るのが苦手で、セリフの前に「……」と時間を置きます。口数が少なく、受け答えは基本的に「……ん」であり、照れる時には「……んぅ」と言います。
◇◇◇◇◇◇◇◇
──以上となります。
晃のような強敵をこんな序盤で出して良いのか? という意見も頂きました。なるほどと納得しました、ありがとうございます。
なるべく頂いた意見には応えていきたいですが、晃の登場はとても大きなイベントなので、修正は不可能です。
晃によってリンゼが殺された事で、魂探しは難航しますし。それによってミルフィが一緒に来る事になりますし。晃との戦いによって、魔物達が動き出しますし。
では改めて、ここまで読んで頂きありがとうございました。
第三章は短めで、ちょっとした小休止となります。この第二章では色々と大きな事が起こったので。
また世界に影響するような大イベントが起こるのは、第四章からとなります。
ではでは、これからも宜しくお願い致します。
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