第15話 最終回
3年後、
大吾と祥子は長崎にいた。
大吾と老犬となったぺんちゃんと
住んでいた。
大吾の生活は相変わらず落ち着かない。
祥子は細々と自宅サロンを運営していた。
今は週末、祥子と軽自動車に乗って島原へ
よく出かけている。
教会やキリシタンに想いを馳せて。
コウは名古屋の美術専門学校に中学卒業とともに通っている。
高校進学はしないと言った。
学費を賄うため、隙間じかんに涼の仕事の
イラストやデザインを担当している。
そして課題に追われている。
涼は従業員を抱える様になり多忙を極め
とうとう人を信頼する事を学んだ。
カバンの中にはそこそこの余白ができ
白紙の封筒と便箋が入っている。
喫茶店で便箋を取り出し、
小倉トーストを頬張りながら空想にふける時間もできた。
目下、コウの行方を祥子と共有できることに
まだ喜びを持っている。永遠の片思い。
人との出会い、縁は
ハプニングかもしれない。
そこで自分が何を吸収しどう変われるのか。
自分がひとへどう影響するのか。
関心のあるなしにつきる。
ハプニングと言っても
それはマリア様からのプレゼントだから
(了)
3notes2 隙間ないオトコ 余白すぎるオトコ ムダなく使い切る私 今秦 楽子 @rakuko
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