ニコルとルミナス・ベリー

 冬が始まってしばらくしたある夜の事。

もう一つの世界の冬の町に住む女の子が、

何やら忙しそうに荷物を運んでいました。

彼女の名前はニコル。

昔セントニコラルと呼ばれたおじいさんの末裔で、

彼女の家族はみんな、一年に一度子供たちに一番好きなものをプレゼントする為に

この時期は大忙しで荷物を運んでいるのです。

彼女もまたその一人で、家族の中では東の街を任されていました。

そのプレゼントの量はとても多くて、

三つの世界の東の街を回らなければいけないのです。

一つ目は今ニコルが暮らしている世界の街。

二つ目はハグルマビーチのある東の果て。

三つ目はテルースと呼ばれる第三世界。

それぞれの世界にはお手伝いさんがいて、

ニコルはそれぞれのお手伝いさんにお願いして、

一緒に荷物を運んで回るのです。

そんなニコルには心強い味方がいました。

ルミナスという黒猫とベリーと言う白猫です。

この二匹は”時空猫”と呼ばれていて、

三つの世界を渡り歩く時に、

時空のルートを開いてくれるナビゲーターの役割を持っています。

そしてニコルにとっては大切な家族でもあるのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る