第17話 如何に騙して納得させるか。



 今回はスイの反省回でしたねぇ。


 こういう「正義」「正義」と声高に叫んでそれを成す事を生きがいの様にしている人は、バランスを欠くとただのお騒がせで迷惑な人になる……というお話でした。



 常々言っている通り私はキャラクターを対比して描くのが割と好きな方なので、今回も対比させています。

 スイと、セシリアを。


 実はスイ、正義を武器にする理由として「そうすれば周りに褒めてもらえるから」という承認欲求の行く末のようなものがある子です。

 だからこそそれを追い求めているのと、今回は「大切な人達(アンジェリーとその母)を守らなければ」という気持ちが相乗効果になってしまってスイを暴走させた訳という裏の経緯があったりします。


 対してセシリアにも「正義」を武器に戦う所が結構ありますが、彼女の場合は承認欲求でするのではなく、そもそも彼女が受けてきた「領地と領民に恥ずかしくない言動を」という教育の延長に「悪い事はしない。不正は正すべき」というものが付いてきます。

 だからこそ、割とハチャメチャな影響を周りに与えられちゃうセシリアは、そういったバランスを欠く事はありません。



 スイにはセシリアも最後まで手を焼きましたが、今後彼女は改心し大人しく……はなりません。

 ちょっと被害妄想強めな彼女の殴り込み(?)を見てもらえば分かる様に、彼女は本来成人君主などではなく我の強い女の子です。

 多分また「正義」の名の下に立ち上がります。


 が、もしかしたら何かの拍子にふと今回の事を思い出して立ち止まる事があるかもしれません。

 もしそうなったとしたならば、それこそが今回のセシリアの功績と言えるんだと思います。


 ……なんて、ちょっとスイの事を放り出すような言い方をしてしまいましたが、今度彼女は学校生活のとあるキーポイントで再び登場する子です。

 今回は「こういう性格の子もセシリアの周りに居るんだなぁ」と思っておいてもらえれば、今後幾分か読みやすくなると思います。



 

 さて、次話からは少しお友達増やす回に入ります。

 とはいえ既に本編に一度登場している名前ではありますので、「関係性が変化する」と言った方が正しいかもしれません。


 これがその後に立て続けに控えている『セシリアブチギレ回』と『セシリア頑張れ回』の賑やかしキャラクターにもなっていきますのでこれらの閑話で一休みしていただければと思います。

 

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