第15話 絶対に
小見出し冒頭から突然発生したトラブル。
皆さま、お楽しみいただけていますでしょうか。
セシリア、また変なのに駆られていますねぇー。
という訳で、今回は彼女のお相手スイ・ティンバードについて少しお話してみましょう。
彼女は子爵令嬢。
年は2つ上ですが、爵位的にはセシリアの家より一つ下です。
こういう場合、貴族社会は爵位による上下社会なので普通はもっと礼儀正しくというか、気を付けて接します。
が、スイ。
ちょっとセシリアに対する言動が無礼気味です。
理由は本編で彼女自身が語った通り、彼女の恩人家族が貶められたと聞いたからです。
そもそも彼女は男女、身分、年齢に関わらず「正しいものは正しい」「間違っている物は間違っている」と物怖じせずに口に出せるような人で、それが故に周りからの人気を博している、つまり肯定されている人です。
だからこそ自分の中の正義に素直で、悪く言えば増長しています。
だからこそ仕入れた情報が合っているという前提でセシリアの事を正義の名の下に問い詰めているスイですが、セシリア側から物語を見ている皆さんはお判りでしょう。
そんな事実はありません。
セシリア、苛々しています。
オコ……という程ではないのは、きっと自分の事だからでしょう。
セシリアの場合、怒りの沸点は結局のところいつだって他人にあったりします。
クラウンのドレス事件では、ドレスを頑張って用意して着付てくれたメイドの為に。
テレーサの口喧嘩の時は、領地と領民の為に。
アリティーからの召喚命令の時は、セシリアを手に入れるために裏で友人たちを巻き込んでいた事が原因で。
本編が始まってからであれば、アンジェリーの時は貴族の名誉、しいては全ての貴族に対するレッテルが貼られる事で平民と貴族の間に無用な軋轢を生まない様にする為に。
そしてテレーサのメイドに対しては、主従の線引きを越えて言動を制御してこようとする彼女からテレーサを護る為に。
そんな中、今回は未だまっすぐ自分にしか被害が無いという事で、今までとは違って比較的冷静……だったのですが、途中から彼女の中の『貴族の義務』に抵触するような言いがかりの付けられ方をされ、ちょっと苛立ってきちゃった訳です。
セシリア、途中から攻め攻めでした。
それはもう、怒っていたスイを圧倒するくらいには、凄い圧で返していました。(笑)
そんな時です。
誰かが止めに入りました。
さて、誰でしょうね?
一応ヒントはこれまでの展開(第3部)と一つ前のお茶会とこの騒動でも少し、伏線を張っています。
だから、分かる人には分かるかも?
答え合わせは是非本編でしてみてください。
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