同級生と妹
相浦葵。俺の同級生でもありクラスメイトである。
身長は俺よりちょっと身長が小さく、妹よりも少々大きいおっぱいを持っており、黒髪ボブヘアー、小柄な見た目からは、思わず抱きしめたくなるような体系である。
今俺は、妹の下着を選んでいるところを、この葵というやつに見られてしまったのだ。
「あの……大丈夫?」
「――ああ!なんだ?」
「なんだって聞きたいのはこっちだよ」
「ごめん、俺は早くこの場から退出したいんだ」
女ものの下着を売っている場所に、男である俺はここにいてはいけない。
「ふふっ、はいはい。そんなに焦んなくても大丈夫だってば」
クスクス笑いながらそういう葵。
……あのな、笑ってる余裕なんかこっちには無いんだが。
とりあえず、愛莉の服とかの会計を終え、下着売り場から逃げるようにして去る。
葵以外の人に、あんなところにいたなんて見られたら超絶恥ずかしいのだが。
「そういえば、どうして葵はあそこに?」
「ああ……その、ちょっとね」
そういいながら、少し顔を赤くした。
なんだろう、もしかして葵も下着を……?
「あそこに来たってことは、下着を買いに来たんじゃなかったのか?」
あ、ヤバい、言ってしまった。
「えっ、あ……」
……俺の考えが当たった気がする。
「……ごめん」
小さくつぶやく俺。
「……どうしたの?」
そういいながら俺を見上げる愛莉。
「何でもないよ」
愛莉にそう返し、あと買いたいものをもう一度チェックする。
二日ほどの食事と本……あと何があるかな。
「それで、葵はどうするんだ?」
「どうって……」
「お前が嫌じゃなければ、俺の買い物に手伝ってくれないかな?」
普通こういうのは女性から言うものだ。
「えっ?別にいいけど、でも急にどうしたの?」
「いや、なんか暇そうな顔してるからさ」
「ど、どこが暇そうな顔だよ!」
「おお、怖い怖い」
ショッピングモールということを忘れ、やっていることは学校でのいつものやり取りだった。
「はぁ……あんまり女子を怒らせちゃダメだからね?」
「はいはい、分かってますよ部長さん」
言い忘れたが、この子はバドミントン部の部長である。
「ぶ、部長って言わないでよ恥ずかしい……」
部長って言ってもいいのでは?部長ってなるの大変だと思うのだが。
なんか顧問が選ぶとかなんとかっていう話を聞いたことがある。
まあ俺は、中学の時に自動的に部長になったんだけど。
なぜなら、先輩が俺しかいなかったから。
まあ、俺の話はどうでもいいか。
「さーてと、そんじゃ行きますかー」
そういいながら歩き出す俺。
それに次いで葵が待ってと言わんばかりに小走りでくる。
愛莉はというと……
「……おい、なんでまたやるんだ?」
「えへへー、なんか楽しくなっちゃって」
「これに楽しいとかないだろ」
またしても愛莉に抱き着かれるのだった。
妹を愛さなきゃいけないことになった。シスコンじゃないのに ティーノ @vixli23
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