附録<世界観や各種設定について>

世界観

 物語の舞台は、架空の大陸エディラドハルド。

 大陸の北西から南東にかけて、平均標高二千から三千メートル、最高五千メートル級の山々が連なる"竜の背"と呼ばれるドラガーナ山脈が立ちはだかっている。この山脈を境に、北部と南部では大きな気候や文化の差がある。 北端から南端までの距離は、ほぼ日本列島と同じ。大陸の形は横に広めの楕円に近い。

 十二ヶ月で季節が一巡する。季節の順は春夏秋冬。


 主人公・啼義ナギが育ったのは、北東部の山の麓からほど近い羅沙ラージャと呼ばれる地域。夏は比較的短く、冬にはかなりの雪が降る。大陸の北端では、冬になると北海からの流氷も見られる。東の海の向こうからの文化が入り込み、こちらでいう和風の服装や建造物、オリエンタルな模様、文字などが入り混じっている。

 片や、山脈の南西側は比較的温暖な気候。南下するほど暖かく、場所によっては冬でもほとんど雪は降らない。東の大陸からのオリエンタルな文化の流入はほとんどなく、こちらでいう洋風の建造物や服装、食物などの文化が浸透している。

 言語の差はあまりないが、例えば同じ信仰の場であってもやしろと神殿など、表現の違いが見られるものがある。


 大陸の外海の何処かに、竜の住む島があるという言い伝えがあり、南部には実際に、“竜の加護”という、魔物の気を抑える役割の力を継承しているイリユスの神殿がある。だが現在、この継承者は二十年近くに渡り不在。竜の加護の継承者は、代々神殿に受け継がれる"蒼き石シエド・アズール"と連携を図り、大陸の魔物の気配を特定の地域内に収める役割を担っていたため、近年、この力に明らかな減退が見られ、本来はいないはずの領域にまで魔物の出現が増加している。 そのため、イリユスの神殿では十数年前より魔物討伐隊が結成され、情報を受けては魔物の駆逐に繰り出しているが、状況は依然として改善の見込みが立たない。

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