第7話②
「……事実、もしルイがなお裁判の対象になりえるならば、ルイは無罪放免されるだろう。彼は無実でありうる。何ということだろうか。彼は裁かれるまでは潔白だと推定される
しかし、もしルイが放免されれば、潔白だと推定されうるならば、革命はどうなるか。もしルイが潔白ならば、自由の擁護者はすべて、中傷者となる。ルイがこれまで受けてきた拘留そのものが不正は侮辱となる。フランスの全愛国者は罪人となる。」
ロべスの演説は、国王裁判の中で行われた。私は彼の演説を聞いていた。最初から最後まで、内容がわかろうがわからなかろうが、きちんと全部を、一文字も聞き漏らすことなく聞こうとした。
でも、もう限界。こんなのおかしい。
ルイさんのことを、人間だと思っていない。いや、ロべス個人としては、人間だと思っているのかもしれないが、フランスはそうじゃない。
私は席を立った。直後、ロべスの演説は結論を述べる。耳をふさごうとしたけど、間に合わなかった。
「しかし、祖国が生きねばならないがゆえに、ルイは、死ななければならない!!」
ロべスが仕切り、裁判では、決を採られた。
「では、三八七対三三四で、ルイは死刑とする。」
ルイさんが最終的にどうなるか、議員全員で投票が行われた。ルイさんの死刑が決定した。
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