第2話①

 転生しちゃったんだってことは分かった。今私はパリにいて、フランス革命の時代だってことも。

 でも、ちょっと待って!

 私、勉強できないのよ!何が何だかさっぱりわからない。

「ねえ、ロべス。あ、ロベスピエールさんだから略してロべスね。

 私にもわかるように、今なにが起こってるのか教えてよ。」

「おお、政治に興味がおありでしたか。まことに頼もしい若者でございますな。」

「いや、そういうわけじゃないんだけど……」

旧体制アンシャン=レジームを終わらせるべく、ミラボー氏やラファイエット氏が立ち上がり、フランス人権宣言が発表された。それはたいそう立派なことを掲げていたんだが、残念なことに、それをどう行うのかが決まっていない。その方がはるかに重大な問題だというのに!」

 ああ、この人熱くなっちゃってるよ。困るなあ。

「実際に、多くの貧しい民の権利は守られなかった。しかし民衆は勇敢だった!

 ヴェルサイユに向けて、女性を中心に、行進を行ったんだ。」

 女性たちが!?すごい!

「しかし、そんな大事な時にな……」

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