第8話 きょうだいのこと
まず、妹は、五十鈴と顔こそ似てないものの、負けず劣らず気が強くしっかり者で、その頃としては珍しく職業婦人として保健師になった。五十鈴がいる大阪の家から妹は看護学校に通い看護師などの免許をとったのであった。弟は鉄道会社に勤め、ひと回り以上年の離れた末の弟は県庁に就職し、県をまたぐ大きな道路建設は自分が手掛けた!が口ぐせだった。そんな弟や妹を学校に通わせたのは私だ!育ててやった!が口ぐせなのは五十鈴だった。
弟の1人は実家を継いで、町議会議員をつとめた。
何番目の弟かは、また思い出せないが、小さいときに走るのが得意で、走りすぎて腸捻転となり亡くなったらしい。
鉄道会社に勤めた弟もまた、あるお正月に仕事中、汽車と汽車に挟まれて亡くなった。誰かの代わりに仕事に出ての事故だったらしい。おとなしく真面目なお人好し。またこのエピソードはあとで。
残ったきょうだい3人は本当にやり手なしっかり者ばかり。五十鈴と末の弟は顔も似ている。気も合う3人だった。
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