【超能力先輩と深淵】
万、椛→3年生
ちよ→2年生
霊音、時雨→1年生
特に時期とかはありません。
何度目か分からない、中二病に関する話です。前と言ってること違くない?って部分もあるかもしれませんが、中二病の時期が違うということで見逃してください。
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ち「中二病の人って深淵とか煉獄とか好きですよね」
時「うお、びっくりした。急に俺と椛先輩のこといじめたくなったんすか?」
椛「勝手に俺も巻き込んでんじゃねぇよ」
霊「なんで今目を逸らしたんですか、小菊先輩? あ、もしかして……」
万「ちょっと何も言わないでください」
時「あとは無間地獄とかも好きっすよ。地獄温泉とか」
椛「前者はともかく後者はただの温泉好きじゃねぇか」
万「あとはニーチェの言葉とかね。『神は死んだ』と『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』の2つはマストだよね」
霊「マストなんですか?」
椛「そのクソ長いのを読み上げられるのはお前ぐらいだろ……」
ち「中二病って趣味とか垣間見えますね」
時「万先輩は難しい本を読んでるタイプの中二病だったんすね」
霊「初めて聞いたんだけど、そのタイプ分け」
万「まぁドグラマグラとかニーチェとかカフカとか読んでたね」
ち「何かのゲームのラスボスですか?」
時「乱歩とか太宰には行かなかったんすか? それこそ三島とか好きそうっすけど」
万「乱歩はともかく太宰と三島は中二病には逆に響かないのよ」
椛「哲学書とか、あらすじだけは有名な作品の方が通ぶってる感じがしていいんだろ」
霊「私には分からない世界ですね」
ち「ところで岸先輩としぐれんはどういう中二病だったの?」
時「俺はシンプルに超能力者であることをひけらかしてたっすね」
万「シンプルかどうかは置いといて、嫌なガキンチョ……」
霊「岸先輩は?」
椛「まぁ時雨と同じ感じだ」
万「お前一時期、極端に無口な時期があったろ。どう考えてもそれだろ」
時「ああ人嫌いタイプっすか?」
霊「だから、何なのそのタイプ分けは」
万「本当に人が嫌いだったと思うけどね」
椛「まぁ中二病が入ってるとはいえ、人嫌いはマジだったな。心が読める分、シャットアウトしてても薄汚い感情がドロドロ流れ込んでくるからな」
ち「今って完全にシャットアウトしてるんですよね。昔はできなかったんですか?」
椛「……急に耳が聞こえなくなったら怖いと思うだろ?」
ち「なるほど。岸先輩、説明上手ですね」
万「徐々に聞こえる範囲を狭めたり、相手を限定して慣らしていったんだよね」
椛「そしたら今度は、年齢が上がって感情の抑制が上手になったからシャットアウトしなくてもある程度の感情が伝わってくるぐらいで済むようになったんだよな」
霊「超能力者しか分かんない本末転倒じゃないですか」
時「すごい遠回り感がありますね」
万「小桜さんは中二病の時期とかは無かったの?」
ち「ありましたよ。白馬の王子様が本当に迎えに来てくれると思ってた時期が」
時「それは今もじゃないっすか?」
椛「小桜が一番メルヘンだったときに会わなくて良かったよ」
霊「楓先輩の苦労が浮かばれます」
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