【超能力先輩とチキン】

万→3年生

ちよ→2年生

霊音、時雨→1年生


特に時期とかはありません。

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ち「辞書……あ、間違えた。先輩、チキンってなんで悪い意味に使われてるんですか?」


万「今ハッキリと辞書って言ったのが聞こえたけど!?」

時「答えてあげてくださいよ、辞書万先輩」

万「俺は辞書万なんて名前じゃない!! なにか掛詞かけことばになってるのかと思ったら、一切そういうのではないのね!?」


霊「ダジャレって言うのが恥ずかしいから掛詞かけことばなんて言い方したんですか?」

万「今日は皆して俺をイジる日なの!?」

ち「で、辞書万先輩、チキンってなんで悪い意味で使われてるんですか?」


万「普段、俺のこと『先輩』としか呼ばないのに、こういう時だけ名前呼ぶんだね!?」

ち「辞書チキン先輩、チキンってなんで悪い意味なんですか?」

万「原型が無い!! 俺のどこを見てチキンだと思ったの!?」


時「もう、辞書は受け入れる方向なんすね」

霊「意外と諦め早いですね」

万「だって受け入れないと話が進まないから!! チキンも受け入れないと話し進まないかな!?」


時「別に俺たちの言うこと無視して、チキンって言うのはこういう意味だよ~って話始めたらいいじゃないっすか。いつもの変なドヤ顔で」


万「ツッコミどころが多い!! 収集付かなくなるからやめて!?」

万「あと別に変なドヤ顔なんてしてない!! ……と思う」


万「チキンって言うスラングは、怯えて鳥肌立った状態が鶏の羽根をむしった時みたいに見えるからって言うのと、鳥類全般に言えることだけど、周囲をキョロキョロ見まわしたりする様からそういうらしいよ」


ち「へー。そういわれると特に引っかかる部分は無いですね」

万「えぇ!? いつもだったら『じゃあ、チキンじゃなくてバードの方がいいんじゃないですか?』とか言い出すところじゃない!?」


時「おい、バード野郎なんて言われても蔑称だってわかんないっすよ」

霊「むしろ『お前はこれから羽ばたいていくから頑張れよ』って激励に聞こえますよ」

万「ちょっと嫌な激励の仕方!! そういうのはライバルとかに言われるやつでしょ」


万「そもそも、飛ばない鳥っていっぱいるからね!?」

時「鶏っすよね。あとはクジャクとか、キーウィとかっすよね」

霊「何それ、果物?」

ち「果物のキウイに似てる鳥が居るんだよ。ほら、こんなの」


万「チキンの話はもう終わり!? もっとダラダラ難癖付けてくると思ったんだけど!?」

ち「最近、イチャモン多すぎて、言葉の揚げ足取りみたいになってたので」

時「いや、それは割と最初からだと思うんすけど」

霊「揚げ足取りって言葉に揚げ足取るぐらいでしたからね」


万「ところでさ、俺のどの辺を見てチキンだと思ったの?」

ち「それ、本気で気にしてるんですか? 冗談で言ったんですけど」


時「そういうのを気にするところがチキンっぽいっすよね」

霊「さすがに小菊先輩が本気で怒るから言わないであげてよ」

万「いや、怒りはしないよ」


時「そうなんすか?」

万「ただ、ショック受けて泣くだけ」

ち「面倒くさい……」

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