【超能力先輩と金平糖】

万、愛→3年生

ちよ→2年生

幽見、霊音→1年生


特に時期とかはありません。

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ち「金平糖の大それた名前感がすごくないですか?」

万「またか……」

幽「金平糖って名前に何かを思ったことはないですけどね」


愛「金平糖って何だっけ? お菓子だよね」

万「諸説あるけど1546年ごろにポルトガルから伝わったとされる砂糖菓子だね。表面に凹凸があることが特徴で砂糖とした味を付けた水で作られてるよ」

霊「なんでそんな辞書みたいな説明なんですか!?」


幽「金平糖って日本のお菓子じゃないんですね」

万「おおもとになったとされているのはコンフェイトというお菓子だね」


ち「じゃあ金平糖って名前は何なんですか? 何か意味があるわけじゃないんですか?」

万「特にそういうのはないね。ただの当て字だから」

愛「もっと昔からあると思ってた。日本のお菓子じゃないってのもびっくり」

幽「1500年代っていうと戦国時代でしたっけ?」


万「そうだね。その頃にはポルトガルの宣教師が持ってきていたって言う記録があるらしいよ。各地の大名にお土産や療養のために送られていたって言う話もあるし」

愛「療養!? 病人に金平糖食べさせるの?」


霊「さすがにそんなわけないですよね。漢方とか混ぜてってことじゃないですか?」

万「そういう使い方もあっただろうけど、昔は砂糖でさえ貴重だったからね。あの形状と気軽に食べられるサイズってことを考えると、薬代わりになっててもおかしくないかな」


ち「でも金色でもないし、平たくもないのに変な名前じゃないですか?」

愛「めちゃくちゃ星形だもんね」

幽「アレは星なんですかね? ただのトゲトゲとしか思いませんけど」


霊「星じゃないとしたらウニとか栗?」

万「そこまで鋭かったら、口に入れようと思わないよ」

ち「でもウニも栗も中身取り出して食べてるじゃないですか」

幽「金平糖の中身はただの砂糖ですけどね!?」


愛「でもさ、金粉まぶした金平糖とか金紙貼り付けた金平糖とかあるよ?」

ち「それは無理やり金にしてるだけじゃないですか」


万「ああ、じゃあ、ほら。砂糖を煮詰めるときに金色になるから……」

ち「あれは飴色って言うんですよ!?」

霊「先輩達2人とも論破されちゃってるじゃないですか」


幽「考えてみれば、金平ごぼうも変ですよね」

万「ああ、火に油を注ぐようなこと言わないでよ」


ち「そもそも金平こんぺいと言い金平きんぴらといい、何なんですかね!?」

愛「ねぇ、辞書。金平ってどういう意味なの?」

万「ナチュラルに幼馴染を辞書って呼ぶなよ。俺、部長だぞ」


万「俺も正確に覚えてるわけじゃないけど。金太郎の名前で有名な坂田金時の息子が金平って名前なんだよ。そこから取られてるって説が有力かな」


幽「本当に知ってるんですね!?」

霊「なんで息子から取ってるんですかね。金時じゃダメだったですかね」


万「金時豆とか他の名前に使ってるからじゃない?」

ち「でも金平糖の金平とは関係ないんですよね?」

万「まぁ、あっちは語感だけだし……」


ち「語感で物の名前決めるってどうなんですかね。ちゃんと形とか意味にこだわって……」

万「当て字文化全否定!?」

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