【超能力先輩と出来ないこと】
ち「先輩これ、そっちにお願いします」
万「はいよー」
ダンボールフワ〜
ち「ありがとうございます」
万「あとは、これ会議室に持っていけば終わりかな?」
ち「そうですね。ってうわ、結構重い……」
万「重い方持つよって思ったけど、2つとも中身同じだから意味ないね」
ち「大丈夫です。ギリギリ持てなくはないので」
ち(廊下通るから、超能力使うとこ見られそうだし。)
万「今度から生徒会の荷運びは2人にも手伝わせよう」
ち「岸先輩もサボったのは意外ですけどね」
万「まぁ、こういう疲れる作業は嫌いなんだよ」
万「鏡柳先輩が来ないのは何となく分かりますけどね」
ち「あれ、会議室ってどっちですか?」
万「そこ右に曲ってすぐの部屋」
ち「ただの行き止まりですけど…?」
万「テレポート」
シュンッ!!
ち「キャッ…」
ち「使うんだったら予め言っといて下さいよ」
万「ごめんごめん。3階登るのキツいかなと思って」
ち「先輩の超能力で支えてくれてたので平気ですよ。割と過保護ですよね。先輩」
万「えー。普通のことだと思うけどなぁ」
ち「いや、超能力者が普通を語るのは草」
万「え?」
ち「なんでもないですよー?」
ち「先輩の能力ってなんでも出来るんですよね。逆に出来ないこととか無いんですか?」
万「えー、思いつかないな」
ち「サイコキネシス」
万「まぁ、出来るよね」
ち「瞬間移動」
万「さっきやった」
ち「あ、透視!!」
万「実は出来るんですね」
ち「……先輩のえっち」
万「普段は見てないよ!?これでも俺は紳士だから」
ち「……普段はってことは、たまに見てるんですか?」
万「ノーコメントで。あ、そんな離れないでよ…」
ち「じゃーもう、心霊系とか?」
万「…………」
ち「え、出来ないんですか?」
万「……こわい」
ち「なんで!?」
万「幽霊とかさ、超能力者でも勝てないかなーと思って。呪いの解き方とかわかんないし」
ち「幽霊見えるんですか?」
万「見ようと思えば見えるけど、怖いし呪われたりしたくないから迂闊に見ないようにしてる」
ち「なんで、そんな可愛い子供みたいなんですか」
万「即死攻撃してくるのはズルいって。対処のしょうがないよ。それに生物でも物体でもないから超能力使えないし」
ち「超能力ってそういうシステムなんですか!?」
万「そうそう。ちゃんと条件があってね」
万「瞬間移動だったら距離の制限があるし、サイコキネシスは見える範囲とか」
ち「思ったより万能じゃないですね」
万「そんなことないよ!? もっと頼ってよ!!」
ち「だからさっき先輩が私の荷物を少し浮かせてた時何も言わなかったじゃないですか」
万「ああ、たしかに」
ち「これでも、先輩のことは信用してますし、頼りにもしてるんですよ」
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