【超能力先輩と怪我】&【私と親友のLINE】

【超能力先輩と怪我】

ち「で、昨日数学の時間にスマホいじってて怒られた人がいて…」

楓「ああ、山本君の話でしょ。あれ、面白かったよね」

愛「その子も大胆だね。授業中にそんなことするなんて」


ち「そうなんですよ。で、見つかったときの第一声が…。先輩聞いてますか?」

万「聞いてるよ。山本君はなんて言ったの?」

楓「あれ、小菊先輩、指怪我してますね。絆創膏なんて貼って、どうしたんですか?」


愛「ほんとだ。いつ怪我したの?全然気が付かなかった」

椛「……朝からあったか?」

万「椛、いちいち、物の記憶見るのやめて。っていうか、大した怪我じゃないから大丈夫だよ」

ち「超能力者でも怪我するんですね。てっきり避けるものかと」


万「普通なら避けられるよ。ただ、縁あって人に貰った絆創膏だから、取るに取れないんだよ」

椛「ああ、またどこのどいつともわからん奴を助けたのか?」

愛「万らしいけど、あんまり超能力を乱用しないほうがいいよ」


ち「助けたのって、女の人ですか?」

楓「ちよー。悪い癖出てるよー」

万「大丈夫、どこかのOLさんだったから。好きになることはないよ!!」

ち「別に、そんな心配してません。ただ、羨ましい…じゃなくて、その人が可愛そうだなと思って」


愛「小桜ちゃんって、意外とお姫様思考あるよね」

椛「救われ願望的なやつな」

楓「一人っ子なのにブラコンとかいう業の深い性格してますからね」


万「怪我そのものはただの擦り傷で、すでに治してはいるんだけど、なんとなく外せなくてね」

ち「あ、私も絆創膏持ってますよ。そろそろ取り換えた方がいいですって。換えましょう」

万「まぁ、そういうなら取り換えるよ」

椛「いや、怪我が治ってるならつけなくていいのでは?」

愛「たしかに」


ち「傷が無くても一応つけておきましょう!!」

万「え、なに? 今日はずいぶん強引だね。ちょっと怖いよ?」

椛「おーおー。いつもは万が抱き着きに行ってあしらわれてるが、今日は逆だな」


ち「パパとお兄ちゃん、どっちがいいですか?」

万「え…?どういうこと?」

ち「パパと!! お兄ちゃん!! どっちがいいですか?早く決めてください」

万「おにい…ちゃん?」


ち「お兄ちゃん、お願い。私の絆創膏と換えて♡?」

万「また、このパターン……」

愛「いつもセクハラ魔人の万がたじたじになってるのも面白いね」

楓「小菊先輩、セクハラ魔人とか呼ばれてるんですか?」

椛「主に小桜にな。挨拶の次には頭撫でながらパンツの色聞くような変態なんだよ」

愛「それに怒りながらも答える小桜ちゃんも相当だけどね」


楓「よくよく考えてみると、私の親友も相当の変態ですね」


ち「先輩、今日は後ろから抱きしめてもいいですよ?」

万「えぇ。俺何かしたかな……」





【私と親友のLINE】


楓『今日ホントにどうしたの?』

ち『わかんない。でも、よく考えてみると、変態じゃない先輩って、いい人なんだよね。』

楓『たしかに。私にはセクハラしないし、部外者で遊びに来てるだけなのに、必ずお茶用意してくれるもんね。』

楓『あ、でもそれは椛先輩も鏡柳先輩もそうか。』

ち『優しいし、行動イケメンだし、面倒見いいし、頭いいし。ただあのセクハラがちょっと…。』

楓『きっぱりやめてって言えばいいじゃん。本気で居やがってると思えば、やめると思うよ?』


ち『部活二日目ぐらいのときに本気で嫌がったら、すごいシュンとした顔して謝ってきてさ!! その顔がももうたまらなく可愛かった!!』

楓『ちよもそれなりに変態だったね。』

ち『それに、めっちゃイケボで、私が特別だから。とか言われたら!! 私はもう!!!』

楓「わかったから、落ち着いてもらえる?」


楓『そういえば、鏡柳先輩、また髪染めたの? 少し明るくなってたような気がするけど。』

ち『え?そうだったかな。わかんない。』


楓『気のせいかな。まあいいや、おやすみー』

ち『うん。明日聞いてみたら?おやすみー』


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LINEの小話


LINEの既読機能は災害時の安否確認として考案された。

それが今ではいじめの原因になっていると思うと、人の業の深さを感じられますね。


私はLINE開発者では無いので悪しからず。

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