【超能力先輩とテレパシー】&【サイコメトリー先輩と親友の無くし物】
【超能力者先輩とテレパシー】
ち「先輩、昨日湯川君の心を覗いてましたよね?」
万「そうだっけ?ああ、好きな人を聞いたときか」
ち「あれって、私の好きな人とかも見えるんですか?」
万「…い、いるの?」
ち「いや、いないですよ」
椛「じゃあ言うなよ…」
ち「なんですか、岸先輩」
椛「何でもねーよ」
万「俺のテレパシーは常に心が読めるわけじゃないからね。心を覗かれてもいいと思ってる時しか覗けないよ。一方的にメッセージを送る念話とかは別だけどね」
愛「それに、万の質問に対する答えを持っていないときも覗けないよ」
ち「…どういうことですか?」
椛「たとえば、うちのクラスに大山ってやつがいるんだが、そいつについてどう思う?」
ち「いや、どうも思いませんよ。知らない人ですし」
万「ここで、俺が小桜さんに大山が好きか? と尋ねても、何の感情も抱いていないわけだから、心を覗けないってこと。たぶん、変な隙を作らないための防衛本能的なものなんだろうね」
ち「心を読むって、危険だったりします?」
万「ちょっとね」
ち「超能力者マジ怖い…」
【サイコメトリー先輩と楓の無くし物】
楓「でさ、その時顧問がさ…」
椛「万、ここは託児所じゃないぞ」
愛「まあまあ、演劇部は人数が多い分始まりも遅いんだから、多少はしょうがないよ」
楓「あ、いつもうるさくてすみませんね先輩方。気にしなくていいですよ」
ち「先輩から私を守るために来てるんですからね。少しは反省してくださいよ」
万「俺そんなに悪いことしたかな?」
愛 椛「「いつものセクハラのことだろ」」
万「えぇー」
楓「あ、そろそろ始まるみたいなんで行ってきますね」
ち「じゃあね、また放課後」
しばらくして
愛「じゃあ僕は帰るよ」
愛の分身「私も帰りまーす」
椛「もうそんな時間か…。ネフィ、帰ろう」
万「あ、椛ー。これ、友田さんの忘れ物」
ち「楓、スマホ忘れていったんだ」
万「椛なら連絡取れなくても持ち主の居場所を特定できるからね。ちょっと頼まれてよ」
椛「万、小桜、貸し1な」
ち「わかりましたから、速く届けてあげてください」
椛(演劇部の部室か…。いや、移動するのか)
椛「友田」
楓「わ、岸先輩!! …スマホ届けに来てくれたんですか?」
椛「気づいていたのか」
楓「あはは、帰りに取りに行くつもりだったので」
椛「この間のヘアピンだが…」
楓「……ああ、あれがどうかしましたか?」
椛「……少しヘアピンの記憶を覗いてみたが、ずいぶん大切にしてるようだったな。あの娘は、お前の下を離れたことを後悔しているようだったぞ」
楓「……先輩、そんなことまでわかるんですか?」
椛「いちおう、な」
楓「多少は先輩の超能力のせいとは言え、私、あの子にひどいこと言っちゃった」
椛「ああ、ヘアピンは返す。俺のものにならなければ必要ないからな。それじゃ…」
楓「椛先輩!!って呼んでもいいですか?」
椛「別に、好きにすればいい」
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