【超能力先輩と読書】
【超能力者先輩と読書】
ち「先輩って本読むの好きなんですか?」
万「え? まぁ普通かな」
椛「そいつは、普通に読書してるわけじゃないぞ。超能力の幅を広げるためだ」
愛「どんな超能力でも使えるとはいえ、自分の知識が重要だからね」
万「サイコメトリーを応用して、触れただけで本が読めるからね。適当な学術書とかを持ち歩いてるのは、意味ないよ」
ち「へー。私は漫画しか読まないんですけど、私でも読める本とかってあります?」
万「変な論文とかに興味があるならおすすめの研究論文とか教えるけど、そういうことじゃないでしょ?」
椛「ははは! お前は女心が本当にわからないんだな」
ち「岸先輩の言う女心って、物相手の話ですよね。しかも、めっちゃ浮気してますし」
愛「言われちゃったね。シャーペンに眼鏡、ボールペン、扇子、下敷き、思いついただけでもこれだけある
椛「何笑ってんだよ」
万「で、話を戻すけど、おすすめの本だよね。最近は、ミステリーものとかは読んでるよ」
ち「超能力関係なく、趣味ですか?」
椛「違うだろうな」
愛「違うんじゃないかな」
万「……俺の超能力なら、ミステリーを体験できるからね。小説の中のトリックとかを試したりしてるんだ。もちろん、人は殺さないよ。人形を使ってる」
ち「先輩って、意外と悪趣味ですよね。私を浮かした時も、わざとスピード出したりしてふざけてましたし」
愛「万っていたずら好きだからね。ときたま、僕らにドッキリを仕掛けることもあるよ」
椛「一番笑ったのは中学の時に、校長のカツラをすこしづつずらしたやつだな」
万「ああ、先生たちも笑いをこらえるので必死だったやつね」
椛「そういえば覚えてるか? 背の高かった大西って女。万のやつ、大西からもらったバレンタインチョコレートを目の前でバラに変えて返したんだぞ?」
愛「あー覚えてるよ!! 『ごめんね、僕は背の低い娘がタイプなんだ』って格好つけてたやつね」
ち「うわー。そのころからだったんですね」
椛「あ、でも、ほかの女子の義理チョコも受け取ろうとしなかったときあるよな?」
愛「三年生か四年生の時だよね?」
万「だから、そのときいろいろあってチョコが苦手だったんだって!!」
椛「嘘つけよ。普通に食ってただろ」
愛「思い出した。小学四年生のバレンタイン前日に二宮金次郎の銅像をチョコで作り替えたんだ。けど、思いのほか早くバレちゃったせいで、あれ一人で食べてたよね」
椛「ああ、それ言い出しっぺは俺なのに、万だけが怒られたやつな」
愛「その時のチョコレートは全部僕がもらったものだしね」
ち「先輩たちって、碌なことしてないですね」
椛 愛「万だけだよ。変なことしてたのは」
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