第24話「つなぐ」140字【命、手袋、名字】

手袋を忘れてコートのポケットに手を突っ込んでいたら、夫が手を握ってくれた。

名字が変わって二回目の冬は、寒さが堪える。


帰り道、夫は両手に荷物を持ち、私は新しく買って貰った手袋をしている。

本当は、さっきの手の温もりの方が良かったな。


あ。

お腹の中の新しい命も『そうだねっ』って、跳ねた。






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