第18話 私は誰なんだろう
暫くは、私は意識がなかった。誰か代わりの人格が私を演じてくれていた。自分だけど、自分に感謝したい。そのおかげで、私は生きている。
ふと母のスマホを見たら、次の子の誕生の知らせが来ていた。また、女の子だった。
そして、母のスマホには写真を共有するアプリが入っていた。
見てみると、パパ(ゴミ)、ママ(ゴミ嫁)、じぃじ(ゴミ嫁父)、ばぁば(ゴミ母)が共有するゴミの遺伝子の、可哀想な次の少女達の写真。
私はすぐにそのアプリをアンインストールした。
そして、私は願う。
あの女の子達が、不幸になればいいと。ゴミが如何なろうが構わない。ゴミ嫁も。
可哀想な遺伝子を持つ子だけど、ゴミが再び倫理を犯して自分の手に掛ければよいと。
どこかの誰かに玩具にされればいいと。
狂ってますね。
でも、どうして?狂ってるのは、私?ゴミ?親?
叶わない願いだけど、あのゴミが地獄に落ちる姿を見るまで、私は死ねない。
ゴミ嫁に連絡しようとしたが、辞めた。
偽善の心が微かに残っていたかもしれない。だけど、私の、本当の私は小さくなって私の集団の中で眠っている。
私の一人が、ゴミの不幸を願う。
私の一人が、私が救われるように願う。
もう、私は誰だかわからない。貴方と話している私は、誰に見える?
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