今夜も月が綺麗

月が綺麗だなと見上げていると、ふと

「ああ、もういいかもしれない」と思った。


そんな自分の思いを引き止めるために、反対する理由を考えたけれど。

なにも浮かばなかった。


欲はある。

だけど、理由にはならない。


怖さはある。

だけど、本当の理由にはならない。


理由が浮かばない自分にため息が出た。

ただの贅肉。贅沢なわがままなのだろうか。


ふと、願ったENDマークを消すだけのものがなかった。

もちろんそんな簡単にはいかないことは分かっている。


月が綺麗だなと思った瞬間に、ふと思っただけなのだ。


そんな自分の思考を鼻で笑う。


「死んでもいいわってことか」


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