たったひとり

ひとりは、さみしい

ひとりは、くるしい

ひとりは、いたい

ひとりは、なける

だから、だれかがほしかった

ずっといっしょのひとが、ほしかった

たくさんは、いらない

たったひとりで、いい

いつもそばにいるだれかが、ほしかった


たったひとりのひとが、ほしかった


でも、わたしはずっとこどく

わたしはずっとひとり

たくさんのひとのなかで、ひとり

わらっているひとたちのなかで、たったひとり


ひとりで、いい

ひとりが、いい

そう、おもったりもした

ひとりは、きらいではなかった

ひとりは、きらくだった

だれかがつれてくる、いたみもくるしみもない

ひとといっしょにいるときの、しんどさもない

ひとりは、そんなにわるいものではない


それもほんとう


だけど、ひとりはわたしをおしつぶす

だけど、ひとりはわたしをむしばむ


ひとりで、ないて

ひとりで、ねむって

ひとりで、そらをみあげ

ひとりで、つきをみつめる


たったひとりで、よかったのに

だれもあらわれなくて、わたしはたったひとり


たったひとりのだれかがほしかったのに

いつまでたっても、わたしはたったひとり


たったひとりのわたし

きっとさいごまで、わたしは

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