「今年も掃除の時期が来たぜ」

「ゆきちゃんノリノリだね。掃除の時期ではないけど」

「はい。侑希さんがお部屋の掃除をしないので私が掃除をしに来ました」

「いや、ほんとにありがとう……。そういえば、ゆきちゃん掃除とか整理整頓とかは好きだったね」

「はい。なのでラップを考えてきましたよ」

「ラップ？」

「サランラップじゃないですよ。韻を踏むやつです」

「はぁ」

「せっかくなので聞いてくれませんか？」

「まぁ、いいけど」

「いきます」

　今年も掃除の時期が来たぜ。

　俺直々に掃除機を持って、

　吸ってやるぜゴミ。

　このラップの意味。

　広いのは海。

　笑うのは笑み。

　白いのは紙。

　黒いのも髪。

　すごいのは神！

　卵の黄身。

　取れないシミ。

　お部屋の隅。

　将棋の詰み。

　ザブーンと波。

　でも、やっぱりかわいいのは君のみ！

「どうでした？」

「……うん」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい