と思ったらどっか行った



夢葵ゆめき「ねね侑希。あたしちょっとの間、ここに泊まろうと思うんだけど」



侑希「はぁ?」



夢葵「あたしにもいろいろあるの。あ、それでちょっと小銭頂戴」



侑希「小銭? なんで」



夢葵「コンビニでお菓子買ってくるから」



侑希「そんなの自分のお金使えよ」



夢葵「侑希とゆきさんの分も買ってくるから」



侑希「はぁ……。はい」



夢葵「ありがとー。じゃ、ちょっと行ってくるねー」



〈ガチャン〉



ゆき「えっと……」



侑希「はは……。ね、変なやつでしょ」



ゆき「侑希さんと弓槻ゆづきさんは性格が似てましたけど、どちらにも似てないですね」



侑希「そもそも僕と姉さんが似てると思わないんだけど……」



ゆき「そっくりですよ。優しいところとか」



侑希「それはどうも……」



ゆき「でも、夢葵、ちゃんでいいのかな。夢葵ちゃんはちょっとというかだいぶ違いますね」



侑希「悪いやつではないと思う、というか信じてるんだけど……」



ゆき「なんか怒ったり機嫌が悪くなったりすると怖そうですね……」



侑希「あ、わかる?」



ゆき「はい。たぶん弓槻さんより怖そうです」



侑希「まぁ、姉さんそもそも余程のことしないと怒らないからなぁ」



ゆき「機嫌を悪くさせないようにしたいんですけど、どうしたらいいでしょうか?」



侑希「退屈と説教。これさえなければ、機嫌が悪くはならないと思う……」


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