多いな 〜ゆきちゃんと思ったより〜



「はぁ、喉乾いた。あ、ねぇ、ゆきちゃん」



「なんですか?」



「この二リットルのコーラ、ちょっとしか残ってないから飲んじゃっていい?」



「いいですよ」



「ありがとう。……ぷはーっ。やっぱり風呂上がりはコーラに限るね」



「普通コーヒー牛乳じゃないですか?」



「ごぼっ! ごふっ、ごふっ」



「侑希さん? どうしたんですか?」



「あの、このくらいの量なら一気に飲めるかなって思ってラッパ飲みしたんだけど思ったより量が多くて……」



「そんなふうに楽しようとするからですよ。コップくらい出してくださいね」



「そうだね」



「あっ!」



「ゆきちゃん? どうしたの?」



「その、持った感じであとちょっとだと思って、キャップを使わずに直接洗剤を洗濯機の投入口に入れたんです。そうしたら、ものすごい量入っちゃいました……」



「そんなふうに楽しようとするからだよ。キャップで量を測ってから入れないと」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る